便利堂の「高松塚古墳壁画コロタイプ複製」 | こっちのkinocoのブログ

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思いついたことを
ぼちぼちと・・・

さて、前記事から続く府庁界隈まちかどミュージアム。

最後に立ち寄ってみたのが「便利堂コロタイプギャラリー」

(外観写真は撮り忘れて、ありませんが・・・)(^_^;A

 

便利堂というと、私などは展覧会の絵ハガキを思い出してしまうのですが・・・

明治20年創業の美術印刷・出版の老舗で、コロタイプ複製を作り続けていることでも有名です。

その長年の技術を駆使して、いま高松塚古墳壁画の原寸大コロタイプ複製を製作中ということで、コロタイプ工房の隣にあるギャラリーで、その一部が公開されていました。

 

といっても、色がついていたのは写真の西壁の一部、有名な飛鳥美人の部分だけで

 

後はほんとに刷りかけで、多色刷りのためまだ色がついてない状態。

たまたま、試し刷りなんでしょうが、壁の色をつけたものが出来上がってきて、モノクロのものと張り替える場面も(^◇^)

 

便利堂が、この壁画の複製を作れるのは、高松塚古墳発見時にいち早く壁画を撮影していたからで、その時に使用したカメラも展示されていました。

 

高松塚古墳壁画コロタイプ複製は、12月に始まる便利堂130周年記念の展覧会までには完成する予定とのこと。

 

ところで、この展覧会チラシに使われてる写真は、昭和10年に行われた法隆寺金堂壁画撮影の様子。火災で焼損する前のことです。

 

今ある法隆寺金堂壁画の複製画は、この時の撮影をもとに作られたコロタイプ複製下地に彩色して作られたものなんですね。

その写真原板も、今では重要文化財だそうです。

 

コロタイプ印刷は、もう140年以上前に実用化された写真印刷技術ですが、美術品や古文書などの複製技術としては、他の印刷技術やデジタル画像が発達した今でも、優れた面が多いようです。(この辺、私には詳しい説明はできませんが)σ(^_^;)

 

私が便利堂のコロタイプ複製に興味を持ったきっかけは、昨年、承天閣美術館で開催された伊藤若冲展で見た「動植綵絵」コロタイプ複製だったのですが

 

この日、ギャラリーに居られたのが、その複製を作られた方で・・・

 

話が弾んでしまいました(*^。^*)

 

便利堂130周年記念展覧会「至宝をうつす」展には、高松塚古墳壁画に加え法隆寺金堂壁画の複製も展示されるということなんで、開催が楽しみです。(^^♪