「印刷業界の10年後はわからないぞ(ハァ)」
 帰りの地下鉄のなかで、印刷会社にお勤めであろうおじさま方が話していた。つい最近、私もIT系の知り合いに、
「出版の2,3年後はわからないかもね」
 と言われたばかりだった。

 紙媒体にできることがドラスティックに変わっていっている実感もある。私たちの世代は、紙に印刷されたものを見ると安心する。でも、次の世代は……? 紙媒体でなければならない、という必要性は薄れていくだろう。
 悲観的な声が大きくなるなか、もっと真剣に対策を考えなければと若干焦ってしまう。

 「コンテンツ需要量は変わらない。どう提供していくか、を改めて考えた方がいい」
 というのが知り合いのアドバイス(?)だった。

 ”骨董品”となりつつある紙媒体にこだわり、アンティークショップとなるか。ノウハウを活かし、ネット上で新たなビジネスモデルをつくるか……。
 
 今のところ、紙媒体が好きだから、紙と仕事をしていきたいと思う。これからはただ情報が載っている本ではなくて、”雑貨的”な本をつくっていきたいなーー。