大阪梅田と平野区で
ペン字と書道の美文字教室をしております
郁春(ゆうしゅん)です。

今日もお越しくださり
ありがとうございます。


当教室では文部科学省に認可を受けた教育書道団体の本を使っていて

その団体の本の字は小学校の書写の教科書に準拠しています。


その本を使って長年毛筆や硬筆を指導してきましたので、私の脳にはその形がすり込まれています。

(↓こちらは書写の本の中の字です)

それに古典書道をプラスしたものが、私の美文字練習帳の字で

どこかの書道団体風とか、○○先生風と言ったものではありません。

各書道団体や諸先生方の字には、いい意味で個性があり、皆さん少しずつ違います。

ですから、先生によって正解とする字が違ったりすることがあります。

例えば、「光」や「元」の「ひとあし」とか「にんにょう」と言われる部分の右足と左足は、書写の本ではキッチリ下を揃えていますし


私の好きな古典、九成宮醴泉名ではやや右足が下になっています。


けれどもインスタを見ていると、左足を長くしないと✖️を入れられている添削作品を見かけましたびっくり

もちろん、米芾の元日帖などは、左足が下になっていますので、ちゃんとした根拠があっての✖️だとは思いますが


ということは、九成宮は✖️ですか?とお聞きしたくなります。

文字は、時代と共に少しずつ変わってきていますし、元となっている古典にも色々あり、一つだけが正解ではないはずです。

古典にはかなり個性的なものも多く、ちょっとかじっただけでは、何がいいの解らないくらいです。


けれど、色々な古典にじっくり向き合うと、それぞれの良さが分かってきます。

そして、千年も前から残っている古典は山ほど有りますが、その中でも特に名筆とされているものには、いくつかの共通点が有ることにも気が付きます。

その最も顕著な共通点は、安定感です。

止め、ハネ、ハライ、横画(横線)の向きや角度などは、古典によって違っていても、全ての名筆には絶妙な安定感が有ります。

この安定感とは、言い換えれば「バランスが良い」とか「均整が取れている」とも言え

人は均整が取れていて安定感のあるものに美しさを感じます。

これこそが美文字の絶対ルール、お約束ポイントです。

昨年、書写技能検定協会のテキストを作っていらっしゃる町山先生とお話しした時も

書写検定では、正解を一つだけに決め付けてはいません。もちろん初心者を指導する上での最低限の基本形は押さえておくべきですが、木へんの縦画の下をはねるとかはねないとかはどちらでも良く、そんなことより全体的に体裁良く書けているかどうかが大切なのです。」とおっしゃっていました。

全体的に体裁良くとは、一字一字の基本ができているのは勿論のこと、それ以上に全体のバランスまで考えて書かれているかどうかという意味だと思います。

それが出来るようになるためには、練習量だけでなく、考えて書く習慣が必要です。

そして、その習慣がつくように本気で綺麗な字になるための美文字練習帳」は作られています。



この本は、初心者の方向けに基礎の基礎(クセのない書写的な書き振り)から始まって→

最低限知っておかなければならない文字の基本ルール→

書写検定の勉強にも役立つバランス良く書くためのお約束ポイントまで徐々にレベルアップできるように作ってあります。

また、マス目や行の広さも検定に合わせてありますので、この大きさで練習しておくと有利です。

最近この本を、ある検定審査員の先生に見ていただく機会に恵まれました。

ご挨拶がわりに、謹呈させて頂き、もしおかしなところが有れば遠慮なくご指摘下さいと言ってお渡ししました。

すると、その先生は家で全てに目を通して下さり、「?」と思うところは、わざわざ資料で調べてくださったそうです。

その上で、「一つの字でも正解とする書き振りは何種類か有りますが、この本の字は、どれも正しく綺麗に書けています。」と、お褒め下さり

「 硬筆書写検定用に、この本で生徒さんに指導してくださって大丈夫ですよ。」と、

お墨付を頂きました!

その先生のお名前を出すと「虎の威を借る狐」みたいに、権威ある先生のお名前を借りて本を売るような感じになってはいけないので、あえてお名前は出しませんが、事実です。

ですから、書写検定を独学で受ける方は安心してご利用下さいねおねがい

私が独学で硬筆書写検定の一級に一発合格した時に注意した事や、知識を詰め込んでおきましたのでキラキラ

ただ、この本は、2、3回ちゃちゃっと書いて美文字になれると思っている人には向いていません。

美文字は一日して成らず!」です。

その為に、練習欄をたくさん設けて有りますし、ノートや私のホームページから同じサイズの練習用紙がダウンロード出来、繰り返し練習出来るようになっています。

タイトル通り「本気で綺麗な字になるための美文字練習帳」なのです。

Amazonのレビューには「練習欄が多すぎて飽きる」というご意見も頂きましたが、飽きる方は「チェック」のところに赤線などを引いて、二回に分けて使ってみて下さい。

この本は、ただ黙々と何回も書く本ではありません。

各講毎に3つのポイントを読んで「お手本をよく見て書く」→「見ずに思い出して書く」→「その違いを自分でチェックする(見つける) 」→「それを繰り返す」という使い方をして頂けるように練習欄の上に書いてあります。


自分で見つけたり考えたりすることで、楽しみながら字が上達していくように工夫された練習欄が有る、唯一無二の練習帳です。

本気で綺麗な字が書けるようになりたい人は、是非このメソッドで、自分で見つけたり考えたりする習慣を身につけ

バランスの良い字が、お手本無しでも書けるようになって下さいねおねがい




それでは今日も最後までお付き合いくださり
ありがとうございました。

良い一日を🍀