桜の花が満開の頃、夫の同僚である川崎さんの新たな挑戦を知った。

川崎さんは、夫とは対照的に、毎年会社の留学制度に自ら応募していた。しかし、残念ながら選ばれることはなかった。そんな彼が、夫が工科大学に入学したことをきっかけに、自ら夜学に通うことを決意したのだ。選んだのは、社会人入試で定評のある関東学院大学の工学部。昼間は会社で働き、夜は大学で学ぶというハードな生活。果たして、彼は卒業までやり遂げられるのだろうか。

夫は「彼は勉強好きだから、きっと大丈夫だろう」と言った。確かに、川崎さんは資格や学歴を重視するタイプだ。普段の仕事ぶりは、夫から見ても少し頼りないところがある。しかし、彼の学ぶことへの情熱は本物だ。

満開の桜の下で、私は川崎さんの挑戦を心の中で応援した。彼の努力が実を結び、桜のように美しく花開くことを願って。


野原サクラ