うちのタローは、ちょっと変わってるけど賢い小学3年生。この間も、またブラックバスを大量に釣ってきたんです。さすがに食べきれないので、白身魚のフライにして、半分は近所の子ども食堂に持っていくことにしました。

子ども食堂に着くと、タローは「タルタルソースを作るのを手伝ってほしい」とスタッフの方に頼まれていました。さすが我が息子、料理も得意なんです。

手伝いをしていると、見覚えのある顔が。なんと、タローの同級生のベスちゃんでした。この間も来ていたのですが、また来ているとは。

ベスちゃんは、恥ずかしそうにタローに近づいてきて、「この間フライ美味しかったよ」と小さな声で言いました。タローは少し照れくさそうにしながらも、「今日はタルタルソースも作ったから、もっと美味しいよ」と答えていました。

そんな二人のやり取りを見て、私は心が温かくなりました。子ども食堂は、ただ食事を提供するだけでなく、子どもたちの交流の場にもなっているんだなと実感しました。

タローが釣ってきた魚が、ベスちゃんをはじめ、多くの子どもたちの笑顔につながっていると思うと、なんだか誇らしい気持ちになりました。これからも、タローのちょっと変わった才能を応援しつつ、地域の子どもたちのためにできることを続けていきたいと思っています。


野原サクラ