アライグマと友情の証

息子タローは頭が良いのですが、食が細いのが悩みです。そんなタローが、先日近所で駆除されたアライグマを友達のパオパオちゃんのお家に持って行きました。

パオパオちゃんのお母さんは「あら、ありがとう」と喜んでくれたのですが、同時に「アライグマの皮はある?」と尋ねたそうです。実は、我が家では駆除したアライグマの皮は捨ててしまっていました。

「いるなら持ってくるよ」とタローは答え、その後もアライグマが捕れるたびに、お肉と一緒に皮もパオパオちゃんのお家に届けていました。

ある日、パオパオちゃんがとてもかっこいいジャンパーを着てきました。聞くと、パオパオちゃんのお母さんが手作りしたもので、なんとアライグマの皮を使っているというのです!

タローは目を輝かせて話してくれましたが、私は驚きと感心で言葉もありませんでした。駆除されたアライグマが、こんな素敵な形で再利用されるとは想像もしていませんでした。

パオパオちゃんのお母さんの器用さと、アライグマを無駄にしない知恵に感服すると同時に、タローの優しさと友情の証が形になったことを嬉しく思いました。

これからも、タローにはたくさんの素敵な経験をして、優しい心を育んでいってほしいと願っています。


野原サクラ