キムチナさんの焼き芋大作戦!
韓国から日本にやってきた中学生キムチナさん。日本語はまだちょっと苦手だけど、毎日新しい発見にワクワクしています。
キムチナさんが日本滞在で一番楽しみにしていたのが、コンビニで売っている焼き芋です。韓国ではなかなか味わえない、ホクホク甘い焼き芋は、キムチナさんにとって最高の御馳走です。
ある日、いつものようにコンビニで焼き芋を手に、キムチナさんは公園のベンチに座りました。
「うーん、やっぱり美味しい!」
思わず韓国語で独り言を漏らしていると、どこからか声が聞こえました。
「ねえ、それ焼き芋?美味しそう!」
振り返ると、そこには日本の女子中学生が立っていました。
「えっと、はい… 焼き芋です…」
キムチナさんは、突然声をかけられてびっくりして、日本語が出てきません。
「私も焼き芋大好き!一緒に食べよ!」
女子中学生は、ニコニコしながらキムチナさんの隣に座りました。
「あ、ありがとう…」
キムチナさんは、恐る恐る焼き芋を半分にちぎって、女子中学生に差し出しました。
「わー、ありがとう!いただきます!」
女子中学生は、嬉しそうに焼き芋を受け取り、パクッと一口食べました。
「あつあつ!めっちゃ甘い!美味しい!」
「でしょ?!」
キムチナさんも、思わず笑顔になりました。
二人は、焼き芋を分け合いながら、色々な話をしました。
学校のこと、好きな食べ物のこと、将来の夢のこと…
言葉は少しぎこちなかったけれど、二人はすぐに仲良くなりました。
「ねえ、キムチナさんって名前、珍しいね?」
「そうなんだ。韓国ではよくある名前だよ。」
「へー、そうなんだ。私も韓国に行ってみたい!」
「ぜひ来てほしい!韓国にも美味しいものがいっぱいあるよ!」
二人は、いつまでもおしゃべりをしていました。
日が暮れ始め、そろそろ帰らなければいけない時間になりました。
「今日は、ありがとうね。また、一緒に遊ぼうね!」
「うん、またね!」
二人は、手を振って別れを告げました。
キムチナさんは、家に帰る道々、今日のことを思い出していました。
日本に来て、初めてできた友達。
言葉はまだまだだけど、心は通じ合っていた。
キムチナさんは、これからも日本での生活を楽しんでいくことを決意しました。
補足
- 主人公の名前をキムチナさんというユニークな名前にして、親しみやすさを演出しました。
- ストーリーはシンプルで分かりやすく、児童小説らしい読みやすさを意識しました。
- 焼き芋という身近な食べ物を通して、異文化交流を描写しました。