#13 非行少年、議員になる。 を読んで

 

非行少年から、議員と会社の社長になった河島大紀さんのいいことも悪いことも挑戦して未来を切り開いた話。

(少年院に入りたくて悪いことも)


ーーーーーーー本文よりーーーーーー

 

あなたはいま、やりたいことがあるだろうか?

あるとすれば、実現に向けて具体的な行動をしているだろうか?

「いまの環境は、自分では変えられない」「どうせ無理」など、何かしら理由をつけてあきらめたり、自分の気持ちを無視したりしていないだろうか?

 

私がいま、福岡県鞍手郡小竹町の町議会議員と、「株式会社プラス不動産」という不動産会社の代表取締役を務めている。

こう書くとなんだか立派な人のように見えてしまうかもしれないが、元は田舎の非行少年。しかも鑑別所や少年院への入退院を繰り返し、中学2年生から20歳になるまで、ほとんど学校に行かないまま大人になった、そんな人間である。

 

中学生のころは、勉強する意味がまったく理解できなかった。

 

教育者である法務教官は、特別少年院においる非行少年に、「お前たちは何でも選択できる。議員も例外ではない!」と言えるだろうか?実際には、そんな法務教官は一人もいなかった。

 

「少年院にいる少年=体を使う職業にしか就けない」

 

多くの教育者や大人たちは、「こういう非行少年は、将来こうなるんだ」という先入観を強くもっているように思う。非行少年だけでなく、大人がもつ勝手な価値観を押しつけられた者もいるのではないだろうか。

 

「100%の自信をつけてから、新たな行動に移そう」と考える人も少なくないように思う。

 

だが、「完璧な状態になってから行動する」というのは現実味がないのではないだろうか。なぜなら、挑戦者は誰しも未完成の状態で新しい世界に飛び込み、決してたどり着くはずのない完成に向けて切磋琢磨するものだからだ。

 

挑戦したからこそ、失敗したからこそ強くなるのではないか。

 

根拠のない他人の意見や、自分の中にある先入観に負けず、心の声を聴いてほしい。

 

「本当は何がしたいのだろうか」と。

 

せっかくやる気を出しているにもかかわらず、否定的な意見ばかり耳にしても意味がない。

 

本当にやれるのかどうかは、自分自身が一番知っている。もし何かやりたいことがあるのなら、誰が何と言おうとすぐにでもやってみるべきである。

 

一歩を踏みとどまれば、ただの現状維持。もし一歩を踏み出せば、新たな成長が必ずある。そう確信したのだった。

 

ある人が次のようにアドバイスをくれた。

「1円の返済が出来なくても、100万円の返済ができなくても、結果は同じ破産だ。自分が足りないと感じていることに思い切って投資してみればいいんじゃないか。それで潰れるなら仕方ない」

 

そう言われて気づいた。お金を使いことに恐怖を感じ、投資すべきところに投資ができていなかったのだ。すると、不思議なことに、お金が順調に来るようになり、業務が回り始めたのである。

 

根拠はないが、好奇心と直感である。帰宅早々、妻に伝えた。

「俺は選挙に出る。必ず勝てる」

 

それまでの私は、人前で話すのが苦手なタイプだった。しかし、選挙に出れば、人前で演説しなけれなならない。むしろいい機会だ、と思った。

 

初めての挑戦は勉強になるし、もし失敗した場合も経験として残る。自分にとってプラスになることしかない。そう確信したのだ。

 

「お前に信念はあるのか。政治のことを知っているのか?」と言うのだ。そもそも政治なんて、実際に経験してみないとわからないことばかりだろう。政治のことを1から10まで知った上で選挙に出ろというのか。もしそうなら、いつまでたっても選挙に出られない。

 

もしアドバイスを求めるのなら経験者、もしくは信頼できる人にしか聞かないようにしている。

 

少年院の中で、私は目標に向かって徹底的に考えた。それは社会に出た後も「考えるクセ」として身についている。そして、この考える習慣は大いに役立った。

 

「もっと幸せになりたい」と願いつつも、仕事が終わったらテレビを見て、酒を飲みながらスマホいじりにふける。現実にはそんな人が多いのではないだろうか。そういう人たちを見ることが、ある意味で自分の刺激になった。まわりが遊んでいるときこそ、「自分は何をすべきか」と常に考えている。

 

あのとき、自分を信じて本当に良かったと思っている。自分だけはいつまでも自分の味方であったことを。

 

ーーーーーーーーー以上本文ーーーーーーーーー

 

少年院でのYくんとの出会い。

司法書士になりたいと「模範六法」を読んでいたYくん。

大きな刺激、影響、価値観の変化が起きる。

 

もし、Yくんとの出会いがなかったらどうなっていたのだろか。いや、Yくんに出会わなくてもいずれ変わっていたと思う。

ただ、少し時間がずれただけだろう。

 

Yくんとの出会いは偶然ではなく、必然だ。

人との出会いに偶然はないと思う。自分にとって必要だから出会うものだと思う。

 

何事にも失敗を恐れず行動する。挑戦する心。ダメだと思ったら色々模索する行動力と思考力。

 

そして、頭の回転が速いし、弁がたつし、信念がある。

 

何かに挑戦するに意見を求める時、未経験者と経験者では意見が違う。全くの正反対だ。未経験者は「出来っこない」とか否定的な意見ばかり、でも、経験者は「出来る」という肯定的な意見。

 

だから、何か行動を起こすときは、経験者の意見だけを聞けばいいと思う。

 

取捨選択の感覚が優れている人。

 

色んな行動をしているから、人脈もあるし、人間的魅力がある。

 

著者 河島大紀さんの魅力溢れる話です。

 

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ありがとうございました。