去年の6月に入院した時、
僕の心不全の状態を表すBNPと言う数値は、
1200を超えていたらしい。
医者じゃないから、
その数値がどれほどの意味を持つのかはわからないけど、
まあ、
そこそこに大変な数値だったようだ。
何しろ僕の心臓の70パーセントは、
機能しなくなっているわけだし、
残りの30パーセントで老後の人生を送らなきゃいかんわけよね。
こうなると、
もう細々と省エネモードで、
さらに、
小声で生きていかんとダメだろうと思ってたんだけど、
担当医もリハビリの療法士の方も、
病院スタッフも、
「とにかく、歩いて心肺機能を鍛えろ!」
って言うわけ。
昔の否定から入る、
とっても嫌な奴だった僕ならさ、
「ケッ!」
なんてな感じで、
他人の言うことを無視していたかもしれないけど、
最近のとりあえず他人の言うことは聞いてみて、
ダメだった時に、
けちょんけちょんに言ってやれってな、
少しマトモな気質になった僕は、
退院してから、
毎日3時間ほどのウォーキングを日課としている。
元々車の免許を持っていない僕は、
歩くのは普通の人よりも得意だったんだけど、
ダラダラ歩いちゃいかんだろうと一念発起をし、
大股で、
ズンズン早歩きを心がけ、
大体15キロほど毎日歩いているわけよ。
一般に人間の平均的歩行時速は4キロと言われているから、
3時間弱のウォーキングで15キロ歩くってことは、
大体想像できると思う。
さらに、
飯塚市が運営しているジムのパロディみたいなところで、
週に一回エアロバイクなどを使って、
汗を流しているんだよ。
その甲斐あってさ、
去年の暮れにBNP数値を調べたら、
僕のBNPの数値は10にまで落ちていた。
この10って数値は、
健康体の人とほぼ同じレベルらしい。
まあ、
そう言う僕の自慢は、
追々ブログで語っていくつもりなんだけど、
ウォーキングを3時間弱もやるとさ、
いつも同じ景色は飽きてしまうから、
毎日コースを変えて、
今まで一度も行ったことがないようなところを目指すようにしてんだよ。
でもさ、
薬の影響でおしっこが近いから(年齢じゃなく、あくまでも薬の影響ね)、
そうは言っても、
コンビニの場所を確認しながら、
いつでも排尿できる準備をするだけのデリカシーを持ち合わせてるんだけどね。
でさ、
コンビニなんて入ると、
かなりイベントの先取りをしてコマーシャルをしているじゃん。
1月も正月が終わったぐらいから、
もう節分の匂いを店舗の至る所に漂わせているのね。
しかし節分って言ってもさ、
僕なんか、
最近酒をやめて、
食べ物も気を使っているから、
間食なんかさ、
ほとんど大豆を煎った奴ばっかなんだよ。
もう、
毎日が節分なんだわ。
豆食って福が来るってんなら、
今の僕は年がら年中恵比寿様みたいになって、
鯛を抱っこしてなきゃいかんのに、
毎日でも『デス・ノート』をつけたくなるぐらいに、
いろんなことにムカついているんだから、
節分なんてなものは、
全く意味がないことなのかもしれない、
なんてなことを言うと、
小さなお子さんを持つ家庭を敵に回しちゃうかしら?
で、
驚いたのがさ、
正月が終わると、
コンビニでは、
とっとと恵方巻の予約を開始してんのよ。
あんなもの予約までして食いたいものかね?
実際のところ、
恵方巻を食っているところを写真加工して、
恵方巻にモザイクなんか入れたりした日には、
マヌケなAVみたいになっちゃって、
本当に情けないったらありゃしないよ。
そもそも恵方巻って関西の風習で、
関西文化の影響が強い福岡県でも、
僕がガキの頃はなかったもので、
本当にローカルでマイナーなものだったわけじゃん。
それが今や、
全国に波及しちゃってさ。
波及するのはいいけど、
関西は節分になると、
柊木にイワシの生首をぶら下げて、
玄関に飾るって習慣もあるわけじゃん。
ちょっと知らん奴が見たら、
オエーだぜ。
エクソシストだよ、
これじゃ。
だから思うんだよね、
僕は。
関西の習慣を真似するのは悪くないよ。
でもさ、
都合が良いものだけ真似して、
都合が悪いものは無視するって、
なんとなく卑怯じゃない?
プラスを受け入れるってことは、
マイナスを受け入れる覚悟が必要なんだよね。
都合が良いものばかり主張して、
都合が悪いところは無視し、
自分らの優位性を訴える国って、
どこかにあるよね?
そう言う国を批判して、
恵方巻だけ真似て、
玄関をエクソシストにしないってな奴らが、
他所の国を批判する資格なんてねえだろう?
そう言えば、
誤解しあって絡まった時にさ、
人にイチイチ説明をさせといて、
自分は一切説明をせずに、
それをツッコまれると、
「説明する義務はない」
とか言う日本人らしからぬ日本人が、
僕の周囲にもいたけどね。
ああ言うのは人としてダメだよなあ。
そりゃあ玄関先をエクソシストにしたら、
冬でもハエが寄ってきて、
玄関がうじ虫だらけになるかもしれないから、
やりたくない気持ちはよくわかる。
だったら、
恵方巻も我慢しなさいってんだよ。
関西方面では、
ちゃんと玄関をエクソシストにして、
恵方巻を食べてんだから。
美味しいものだけを食べて、
不味いものを残すってのは、
実に子供っぽい行為だし、
不味いものは不味いんじゃなくて、
その味について行けていないだけって気づけば、
子供じみた行為が、
いかに自己中心的かわかるだろう。
なんてなことを、
毎回考えながら、
コンビニのトイレで用を足していると、
いつの間にか、
節分が間近に迫ってきちゃった。
マジで時が経つのが早いね〜。
BGMはオーティス・レディングで『恋をしすぎた』をどうぞ。