こんにちは!
東京原宿クリニックの篠原です。
アメブロのメッセージやコメントで、
「最近お腹の調子が悪くて…」
「これって、リーキーガットですか?」
というご相談を本当によくいただきます。
情報がたくさんあって、
何が本当か分からなくなってしまったり、
「あれもダメ、これもダメ」と
ガチガチの食事法に疲れてしまったり…
そんな方も多いのではないでしょうか?💦
今日は、そんな皆さんの不安を少しでも軽くするために、
私たち東京原宿クリニックが、
日々の診療で大切に守っている
“やり過ぎない・惑わされない・続けられる”
腸ケアの「7つの約束」についてお話しします。
詳しい医学的な解説は、
東京原宿クリニックのリーキーガットの公式ブログに譲るとして、
アメブロでは「実践のヒント」を中心にお届けしますね✨
1.「リーキーガット」は“病名”じゃなくて“状態”です
まず一番大事なこと。
「リーキーガット症候群」という名前で、
一発で診断が確定するような便利な検査はありません。
私たちは、リーキーガットを
“病名”としてではなく、
「腸のバリア機能がちょっと弱っている“状態”」
として捉えています。
たとえるなら…
腸のバリアは“お家のドア”🚪
健康なときはちゃんと鍵がかかっているのに、
何かの拍子で鍵(専門用語でタイトジャンクションとか言います)がゆるんで、
「開きっぱなしのドア」
になってしまうイメージです。
ドアが開きっぱなしだと、
普段は入ってこないもの(未消化の食べ物や菌など)が
家の中(=体内)に入ってきちゃいますよね。
これが、いろんな不調の原因になるかも…
というのが「リーキーガット」の考え方です。
だから大事なのは、
「あなたはリーキーガットです!」と“病名”をつけることじゃなく、
「なぜ、あなたの“ドアの鍵”はゆるんじゃったんだろう?」
と一緒に原因を探すことなんです。
2. まずは“本当に怖い病気”じゃないかチェック(最優先!)
「お腹の不調=全部リーキーガット」
にしてしまうのは、実はとても危険です。
以下の「赤信号(レッドフラッグ)」がある方は、
腸活やサプリを試す前に、
必ず医療機関(消化器内科など)を受診してください。
【🚨要注意!赤信号サイン】
✅ 急な体重減少(ダイエットしてないのに)
✅ 血便(便に血が混じる)
✅ 夜も眠れないほどの腹痛
✅ 続く発熱
✅ ご家族に炎症性腸疾患(IBD)や大腸がんの方がいる
これらは、炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎)や、
消化管のがんなど、
専門的な治療がすぐに必要な病気のサインかもしれません。
順番を間違えないこと。
これが鉄則です。
3. 検査に振り回されないで!万能な検査はありません
「リーキーガットかどうか、検査で白黒つけたい!」
そのお気持ち、すごく分かります。
でも、先にお伝えした通り、
「はい、これで確定!」という万能検査はないんです。
数値がちょっと高かったからといって、
それだけで深刻に悩む必要はありません。
検査は“羅針盤”のようなもの。
もちろん参考にはしますが、
それ以上に大事なのは、
あなたの「今の症状」や「生活の質」という
“目的地”にちゃんと向かえているかどうかの“舵取り”です。
私たちは、検査の数値より、
あなたの「どう良くなりたいか」を優先します。
4. 腸ケアの基本!“抜く”より“整える”食事術
リーキーガット対策というと、
「低FODMAP(フォドマップ)食」や
「グルテンフリー」「カゼインフリー」など、
“除去食”をイメージする方が多いかもしれません。
でも、厳しい除去食は、
やり方を間違えると、
逆に腸内細菌のエサ(食物繊維)が減ってしまい、
腸内環境の多様性を失うことにもなりかねません。
当院がおすすめしているのは、
“除去”よりも“最適化”です。
【やり過ぎない腸ケア食事 3つの原則】
① まずは「足す」ことから
-
食物繊維(特に水溶性:オート麦、海藻、野菜など)
-
発酵食品(味噌、納豆、ヨーグルトなど)
-
良質なたんぱく質(魚、卵、大豆、鶏肉など)
※どれも“少量から”ゆっくり試すのがコツです!
②「整える」
-
超加工食品(UPF)
-
アルコール
-
人工甘味料
これらを「ゼロにしよう!」と頑張るのではなく、
まずは“頻度と量”を見直してみませんか?
(例:毎日食べていたお菓子を、週3回にしてみる)
③「引き算(除去)」は短期集中で
-
もし低FODMAP食などを試す場合も、
だらだら続けるのはNG。
4〜6週間を目安に行い、必ず「再導入」して、
自分に合う・合わない食材を見極める作業が必要です。
結局のところ、
栄養・運動・ストレスケア(睡眠)が
腸のバリアを支える一番の土台です。
サプリや薬より、まずここを整えるのが一番の近道なんです。
5. サプリやヨーグルトは“お助けマン”(主役じゃない!)
「プロバイオティクス(乳酸菌やビフィズス菌)は摂った方がいいですか?」
これも、本当によく聞かれる質問です。
実は、専門の学会(アメリカ消化器病学会)は、
「一律にみんなが飲むことを推奨はしない」
という立場なんです。
もちろん、中には特定の症状に役立つ可能性が
示されているものもあります。
-
L-グルタミン
(感染後の下痢型IBS+腸バリアが弱っている方で、症状とバリア機能が改善したという研究報告があります)
-
亜鉛-L-カルノシン
(ロキソニンなどのNSAIDsという痛み止めによる腸へのダメージを抑えた、という研究があります)
でも、これらは
「誰にでも効く魔法の薬」ではありません。
サプリやプロバイオティクスは、
あくまで“脇役”であり、最後の5〜20%を埋めるためのツール。
まずは、さっきお話しした
睡眠・食事・運動で「80%の土台」を
しっかり固めることが最優先です!
6. まずは2週間!“ベビーステップ”で腸活スタート
「やることは分かったけど、何から始めたら…」
という方のために、
当院でおすすめしている
「14日間のミニ計画」をご紹介します。
全部できなくても大丈夫!
できることから1つでも取り入れてみてくださいね😊
【Day 1–3:生活の土台を整える】
□ 毎食、手のひら1つ分のたんぱく質(魚・卵・大豆・鶏など)を意識する
□ 水分を1.5〜2L目安に摂る(カフェインは午後2時まで)
□ 寝る時間・起きる時間を固定する(±30分以内)
【Day 4–7:腸のエサを足してみる】
□ 可溶性食物繊維を毎日+5g意識する
(オート麦、海藻、野菜、豆など。“少量から”が鉄則!)
□ 軽い有酸素運動(早歩きなど)を週150分ペースで始める
【Day 8–14:腸内細菌を応援する】
□ 発酵食品(味噌、納豆、ヨーグルトなど)を小皿一品追加する
□ 超加工食品とお酒の“回数”を管理する(まず週2回減らしてみる)
14日間終わったら、
お腹の調子、便の状態、睡眠の質が
どう変わったか、
ぜひ振り返ってみてください。
もし少しでも変化が出たなら、
それはあなたの生活習慣が
ちゃんと腸に届いている証拠です✨
7. まとめ:私たちが守る「7つの約束」
最後にもう一度、
東京原宿クリニックが、
腸の不調に悩む患者さんと向き合う上で
大切にしている「7つの約束」をまとめます。
-
“病名”より“機能”を診ます
(どの機能が崩れているか?)
-
“赤信号”を最優先します
(怖い病気を絶対に見逃さない)
-
検査は治療に役立つものだけ
(検査結果に振り回されません)
-
食事は“除去”より“最適化”
(土台(繊維・発酵食・たんぱく)を大事に)
-
サプリは「条件付き・期間限定」
(必ず効果を見直します)
-
生活が先、数値は後
(ゴールはあなたの笑顔と生活の質です)
-
正しい情報を分かりやすくお伝えします
(公式ブログやアメブロで発信を続けます)
Q. 結局、リーキーガットって本当にあるの?
A. 「腸のバリアが乱れる現象(透過性亢進)」は、研究的に確認されています。ただし、「リーキーガット症候群」という単独の“病名”として確定する検査はありません。私たちは「状態」として評価し、過剰な医療や不安をあおらないようにしています。
Q. プロバイオティクス(ヨーグルトなど)は毎日摂った方がいい?
A. すべての人に一律では推奨されていません。もし試すなら、「どの菌を・なんのために・いつまで」と期間を決めて、4〜8週間後に「本当に自分に必要か?」を見直すのがおすすめです。
Q. サプリで治りますか?
A. サプリはあくまで“脇役”です。L-グルタミンや亜鉛-L-カルノシンなど、特定の条件の方に役立つ可能性が示されているものもありますが、「誰にでも効く」わけではありません。土台となる生活習慣を整えることが一番の治療です。
\保存版/ 来院前セルフチェック
もしあなたが、
「リーキーガットかも…」
「お腹の不調が治らない…」
と悩んでいたら、
受診の前に一度チェックしてみてください。
□ ここ1か月で体重が減った/血便/夜間の腹痛がある (🚨赤信号!)
□ 痛み止め(NSAIDs)や胃薬(PPI)を長く使っている
□ 超加工食品・アルコール・人工甘味料の量が多い
□ 睡眠時間が不規則/寝る時間・起きる時間がバラバラ
□ 運動は週1回もしていない
□ 発酵食品や食物繊維をほとんど摂っていない
□ 低FODMAP食などを、自己流で長く続けている
…いかがでしたか?
もし赤信号(🚨)以外のチェックが多いほど、
それは「お薬やサプリに頼る前に、生活と食事を見直すだけで良くなる余地(のびしろ)が大きい」
ということでもあります。
一人で抱え込まず、
医療とセルフケアの二人三脚で、
快適な毎日を取り戻していきましょう!
もっと深く知りたい方は、
ぜひご覧くださいね。