前回のブログが反響が大きかったのですが、奇しくも腕を負傷したためブログを書くことができず、いろいろな質問をお受けしましたがこたえることができず、申し訳ないと思ってあります。
音声入力という文明の利器がスマホには付いているのでそれを使って今回のブログを書いてみました。思ったより正確で便利です。
今回は吾輩の仕事の仕方から、どのようにして生計を立てているかのそこはかとなく書いてみました。
では吾輩流の作品の作り方からw
元になるのは写真。吾輩の愛車w エクステリアは吾輩がデザイン
写真を元に3Dソフト(Maya)でモデリング。ここまでで約1週間
CGを元に構図を決め、それを下絵にしてトレース。
液タブ(Wacom CintiqとiPad Pro)で絵をおこしていく。
この段階で使用するソフトはほぼPhotoshopだけ(iPad ProはProcreat)。
一見難しそうな気がするが、吾輩流のやり方をすると極めて簡単にここまでの作業が完了する。
そのやり方はまた別の機会に。
一眼カメラで撮ったようなボケの画風は吾輩独自の『味』であるといえるw
フィルムのような質感が『味』である
HDR風が流行っているが絶対に見慣れると飽きると思うwww
じゃー写真で良いじゃないかって思われるかもしれないが、車のような大きいモノはなかなかいい構図で撮ることが難しいし、CGはまだまだ絵と比べて質感が不十分である(2枚目の写真を参照)。故に吾輩はこの画法を編み出したのである。
できた作品は個展用に焼く(プリントする)。
最近はあまり大きく焼かずA2〜A3のFUJIFILMのウォールデコのミュージアムを使っている。
http://fujifilmmall.jp/walldecor/index.html
平滑性に優れた金属製の写真貼付面と台座とのセットで写真が浮いたように見えるタイプ。
値段はA3で9000円ぐらい、A2で17000円ぐらいかな?
30点ぐらい作ると50万ぐらいになるので割と作品は使い回す。保管も大変になるので点数はそのことも考慮して決めないといけない。個展をするところは作品の点数がある程度あると、簡単に見つけられる。吾輩は知り合いのところでやっているが、借りてもたかがしれている。巨匠でもない限り頻繁に個展をやる場合、そんな大きいところでやる必要はない。ピンキリだからからキリでじゅうぶん。個展で一番お金がかかるのは会場ではなく作品制作だから。
なぜ吾輩は個展をするか?
個展を見に来てくれる人はせいぜい100人ぐらい。その中で買ってくれる人は・・・5人もいれば良い方。
もちろん、原画は売らないので(理由は後記に)売れるのはリトグラフだけ。会場費を払っていたとしたら完全な赤になる。
でも、個展では作品が実際に見れる点と、ぶらっと見に来た人をSNSに誘導できるメリットがある。
個展には物理的に作品数が限られてしまうが、SNSなら作品を無限に載せることができる。
ではなぜ個展の必要があるのか?
理由は2つある。アプローチするお客さんのタイプが違うから。
個展に来て興味を持った人にはSNSでもっと作品を見てもらって、リトグラフを購入していただく。ここで刷るのはせいぜい20枚以下。巨匠ではないのでそんなには売れない。原画は紹介がないと販売しない。
顧客の紹介で見にこられた、原画を希望する人はアトリエの方に来て頂いて、実際に飾るとどんな感じになるかを見て頂く。この場合お値段ははるが一人一人オーダーで仕上げていく。個展にある作品はあくまで見本であると考えている。
どんなによい作品をSNSで公開していたとしても、スマホでみただけで買いに来る人は皆無だからだ。ブログでも同じ。
たいてい吾輩に作品が売れないと相談に来る人は、ここでつまずいているように思われる。ブログに作品をあげて生活できる人が世の中に何人いるか?
確かに吾輩より画力や芸術性の高い人は星の数ほどいるが、その人達がフェラーリに乗ったり、億ションに住んだりという話を聞いたことがない。
スペックだけを自慢しプライドの高い人は、他人のことは考えず自分のことだけを考えている。そんな人はたいてい創作活動では生活できない人なのである。吾輩の戯れ言に目くじらを立てる輩も、創作活動で食べていけるなら、自分よりレベルの低い人間に噛み付くこともないだろうし、相手にもしないだろうw
個展をやって作品を実際に見てもらい、太いお客になる人はアトリエで他の美術品と一緒に見て頂く。世界的に希少な「ヘレケ」と言う絨毯も制作しているのでそれも見て頂く。実際に飾ってるとこを見て頂かないと価値も味もわかって貰えず、今後の太いお客さまにもなっていただけないからである。
一方、個展で作品に興味を持った一般の方は、SNSでもっと作品を見て頂いて、リトグラフを購入して頂く。逆にSNSで興味を持って頂いた方には、個展に来て頂き実際に作品を見て頂いてから、リトグラフを購入して頂く。
ネタバレだが今まで吾輩の作品を写真だと思っている人は多いのだが、写真を基にして描いているのが事実である。だから原画は滅多なことでは売らないし、安くも売らない。でも欲しい人のためにリトグラフを用意しているのである。
次回はそのリトグラフについて書くことにしようw