【目的物の完成形イメージなくして、事業マネジメントは取り組めない】 | 土木技術者(もどき?)のブレイクタイム

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土木技術者(的な)人物のブログです。ブレイクタイムを過ごしているような気分で書いています。個人でも仕事ができるように、ただいま準備中(やるかどうかはまだ未定)

氷川丸。久しぶりに見ました。

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何を当たり前のことを、とお思いかもしれません。ところが、「当たり前」のことをやってない(できてない)のに事業マネジメントをやろうとしている方がなんと多いことか。

会話を交わしてみると、すぐにわかります。おかしな会話になるからです。


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某職場でのこと。同僚の方(といっても、大先輩ですが)が、工事発注のための資料を作成していました。発注に必要な図面と数量計算書を取りまとめていました。

図面は建設コンサルタントが設計業務のなかで作っており、数量計算書もあります。しかし、そのままでは発注ができません。工区分けされていたり、工種によって図面や数量計算書を別々にする必要があるからです。

発注図面と数量計算書を元に工事費の積算に入るのですが、工種によって分けられており、そのために図面と数量計算書を別々にするのです。

その同僚は、図面と数量計算書だけではなく、工区分けをするために概算の工事費を算出しようとしていました。

工事には等級があり、工事費の上限があります。それを上回らないように工区分けをするため、概算の工事費を出そうとしていたのです。


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そんな中、上司(プロジェクトマネージャーに当たる方)からこんな一言が。

「それは無駄な作業だからやらなくてよい。図面と数量計算書でいい。」

同僚は、
「工区分けの根拠になるので、必要では。概算の工事費なくして工区分けしたら、なぜその工区分けにしたのか?の説明がつかない」
と食い下がりますが、上司は
「無駄なことだから、やらなくてよい」
の一点張り。

上司の指示ということで、その同僚は概算工事費を出さず、図面と数量計算書を取りまとめて客先に提出しました。


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数日後、お客さんから上司に質問が。
「なぜ、この工区分けになったの?概算でいいから工事費出したの?」

上司は
「工事費は出してないです」
と回答。

お客さんは
「工事費出さずに、どうやって工区分けを決めるの?根拠ないでしょ。根拠ないのに決めるなんておかしい。見たところ、この工区分けなら多分大丈夫だと思うけど。とにかく、すぐに工事費を出して欲しい」

すぐさま、上司は先程の同僚に
「なんで工事費出してないの?必要だよね。」と怒りを込めて言いました。

同僚は
「いやいや、あなた(上司)が、『無駄な作業だからやらなくていい』と言ったじゃないですか」

と返すと上司は
「そんなことは言ってない。必要なんだからすぐ出して欲しい」

同僚はイラつきながらも、工事費をパパッと算出していました。


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このようなやりとり、その職場ではよく見かける光景で、私も同じようなことが何度かありました。もっとも私の場合は、知識や経験が足りず、返すことがままならなかったのですが・・・。

明らかに、この上司は完成形のイメージができていなかったのです。

完成形がイメージできてないから、何が必要となるか、何をすべきで何をすべきでないか、が見えていなかったのです。


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この件は、私にとっても良い勉強となっています。完成形を(ボンヤリとでもいいから)思い描く。そうすると、何をすべきか?何が必要か?のイメージが湧くのです。

道路事業で言えば、道路の脇に出来上がる予定の壁の構造が変更になった。としたら、道路横断図が変わる、数量も変わる。工事費も変わる。
道路の幅員に変更は生じないか、掘削に必要な幅はどうなるか?舗装の計画に支障は生じないか?
などなどが、イメージできるのです。

それらがイメージできて、はじめて事業マネジメントに取り組めます。誰に何をやってもらうか?外注に頼むか?いつまでに計画を立てなければならないか?などなどがみえてくるのです。

そうすれば、先程の上司と同僚の会話は、ありえません。必要なのにムダだ、などということはありません。

目的物の完成形のイメージなくして、事業マネジメントは取り組めないのです。

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