アナーキーという京都出身のラッパーがいます。

彼の自伝によると、
出身地の向島は当時、ドラッグ・酒・博打に溺れる者、犯罪(まあ、ドラッグも博打も犯罪ですが)に手を染める者が少なくない地区らしいのですが、

彼の場合、両親が7歳のころ離婚し、その後は妹達とも離れ祖母の生活保護で生活していた時期もあるそうです。そんな彼を救ったのは、仲間達との絆であり、中学で出会ったHIPHOPでした。しかし、最後は暴力によってしか自分の誇りを守れないまま、少年院で一年を過ごします。出院後は、ラッパーとして生きることを決意し今に至っています。

そんな彼のラップが持つメッセージは独特で、泣くな前を向け、自分の未来は自分で切り開け、という内容が多いのが特徴です。

興味深いのは、客演した「戦場のメリークリスマス」という曲で、
他のアーティストが世界平和を歌うなか、
彼は、
世界を見るのは当然だが、
まずは目の前の現実に目をむけろ、
今日は涙の日でも明日はましな日が来るから、それを信じて歩き出せ
とラップするのです。

彼は、昔の自分と同じ境遇を生きている少年少女に語りかけているように俺には聞こえました。
自伝では、自分独りが成功しても成功とは言えず、仲間全員で勝ち上がるまで「金を持った」というようなラップはしたくないといいます。

彼の言葉がどこまで本当かは、これからの生き方が証明してくれるでしょうが、
これまで、多くの仲間をHIPHOPの世界に巻き込み、対立していた暴走族のメンバーまで少年院で音楽の道に誘ったという過去をみると、俺は頑張って欲しいなと思います。
ジャンルはHIPHOPですが、その精神はレゲエに繋がる一人の男の話でした。