1月の本:『心のノート』研究 | 気まぐれ戦隊・徒然ンジャー改☆オ~ソレ観ぃヨ☆

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某市小学校教師の、映画大好き気まぐれヒーロー物語

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毎月読んだ本を紹介する
久しぶりのブログテーマ


もうすぐゼミがあるので
その時発表しようかと考えている一冊を


今日近所の図書館に引きこもって
6時間で読み深めました
(ホンマに深まったか!!??)


まあ道徳授業を自分の専門にしたく
色んなところで賛否の声があがる


『心のノート』の利点と問題についてが
今一番関心があるテーマ


私は心のノートは批判的な立場にいますし
この本でも批判的な立場で書いた人が多いので


むしろこの本を批判的に読むことが
自分の考えを深めるのに大事です


読み終えて感じたことは
そこまで強烈に批判する必要はないかな…


という揺れる気持ち( ̄∀ ̄)


心のノートの利点は


・道徳的価値をわかりやすく示している
=みることのできない心が形になっている


・自分の考えでつくっていくノートである


・カウンセリングマインド理論(受容と共感)
=心を開いて読み進める




デメリットは


・押し付ける「よい子像」
=心のノートが求めているものが
道徳的に優れているとは限らない
現実の子どもたちは心のノートの
よい子像よりずっと豊か



・子どもの悩みや願いに直結していない
=個々の生活実態と
つきあわせて考えさせるのが大切


↑これ、とても大切な視点だと思います


例えば5,6年生用のノートには
「自分の一日は自分でつくる」という項目があり


「毎日三食バランスよく食べる」
「充分な睡眠をとる」


などの、規則正しい生活をするという
道徳的価値を示していますが


塾通いでバランスよいご飯を食べていない
両親共働きで生活リズムが崩れている
育児放棄でご飯を食べさせてもらえない、など


小学生なりの生活リズムを作り出せない家庭も
クラスにいないなんて言い切れない時代


世の中が正しいという価値が
子どもと結びついている


なんて思い込みは捨て


「心のノート」の内容をしっかり吟味する力が
これを活用するときに必要になってきます