今日の学び:初等国語科教育法⑧ | 気まぐれ戦隊・徒然ンジャー改☆オ~ソレ観ぃヨ☆

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某市小学校教師の、映画大好き気まぐれヒーロー物語

本当は月曜にあった講義


月曜は生徒指導を書きたかったんだけど
内容をみてもこっちも大事だから


遅ばせながら、この講義のふりかえりも
書いていくことにします


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国語科内容の3領域


「話すこと・聞くこと」
「書くこと」
「読むこと」


これらがどのように教えられているか
順々で学んできました


2日前の月曜は「書くこと」の3回目
日記指導(赤ペン)指導についての話でした


まず一つ例題を示します
ある1年生の日記です


「ぼくと、ぱぱと、たまがわへいったら、ぐらいだあがとんでいました。そしてたまがわで、さかなをとっていて、くるまにはいってじどうしゃでしょくじをしました。」


赤ペン指導、という言葉がいけないのか
みんながよくしたのは


一言のコメントに加えて


「ぐらいだあ」→「グライダー」
「くるまにはいって」→「くるまにのって」


のような国語的な指摘


しかしこれは大きな誤解である


日記は子どもの生活を見るものであり
それを書いてきたことに意味がある


また子どもが続けることにも意味があるので
また書きたい!!と思えるような


赤ペンを入れてあげなければならない


だから「ここの字がこう!!」という訂正は
あまり宜しくないことがわかります


ちなみに私はコメントのみで


「ぱぱといっしょにあそべてよかったね。
しょくじはとったさかなをたべたのかな
おいしかったですか?」


という感じに^^;


参考までに現職先生の
良い回答(?)例が二つ紹介されました


ア.「ぐらいだあって、三つあるのをしっているかい。うんとりっぱなのと、すこしりっぱなのと、はじめてのひとがやるのとがあるんだよ。うんとりっぱなのは、ほんとうのひこうきみたいなんだぞ。」


イ.「先生もたま川で、さかなをとったことがあるよ。きぬた、というところで、ざるでとった。ふなもいた、どじょうもいた。モリで、なまずをついたこともあったぞ、○○くんもきっといっぱいとったのかな。」


なるほど!!うまい!!と
思わせるようなコメントですね


ただ共感するだけではなくて
一つのキーワードから自分の経験を語り


子どもの関心を繋ぎとめるために
話を膨らませる


こゆコメントをもらえれば子どもも
また書きたい!!という気持ちになります


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ここで日記の赤ペン指導の注意点について
二人の方が言っているものがあるので


紹介してみようと思います
(赤文字は私が大事にしたいこと)


まずは亀村さんが唱える7か条です
(亀山吾郎1971年「日記指導」より)


①赤ペンを入れない日記は返さない。

「せっかく書いたのに返事なし?」
という想いにさせたくないですね


書くのが嫌いになってしまいます


②やたらハンコは使わない

忙しい仕事の中でついつい
逃げたくなってしまいそうなもの


今はカワイイハンコが増えてきてますが
出来る限り自分の言葉で返してあげたいです


③表記や漢字について、くどくど文句は言うな

さっきも話した通り


日記は子どもの生活や認識力を見るものであり
書く能力や力を見るものではないです


最低限その箇所にマルをつけて
直しておく程度で止めたほうがいいと


亀山は言っています


ただやはり私は書いてきたこと
それ自体を褒めたいので


多分そゆ直しは何にもつけないでしょうね~^^;
(特に低学年ならばなおさら)


④できるだけ説教くさいことは書かない

むしろ子どもの生活日記で
説教が沸くような頭の先生になりたくないです


⑤「先生」という言葉は使わない

説教くさくなりやすい、という意味で
亀山は言っていますが


まあ私は使っても問題ないかと



⑥かたくるしい言葉や改まった書き方はしない

大事なのは日記とコメントで
子どもと対話すること、だそうです


そのときの注意点として私が考えるのは
子どもが使った言葉を変えずに使うと言うことです


例えば上の方の例題で子どもが
「さかなを"とった"」と表記していれば


わざわざ「さかなを"釣って"よかったね」
と変えずに「さかなをとって~」


という具合に、です


⑦できるだけ長短がないように

1行だけの日記でも
何ページも書いてきた日記でも


先生のコメント量を変えないという意味です


そうしないと子どもに
「コメントがいっぱいあるほうがいい」と


思い込ませてしまう場合があります




そしてもう一人、対話を生む赤ペンについて
戸田さんが言っている3項目があります
(戸田唯巳1992年「作文嫌いはこうして生まれる」)


①わかりやすく

子どもが読めない漢字や難しい言葉を使わず
また、抽象的な表現は使わない、ということです


よく表現しがちな「つっこんで書いて下さい」や
「最後の文が、全体をひきしめています」など


おとなな私たちからすれば
理解しやすい言葉も


子どもにはハテナ?が多い


コメントは何を、どう、という
具体性がないと子どもには伝わりません


②赤ペンは多く入れるな

前述の例題で「ぐらいだあ」や
「さかなとり」のように


焦点を絞ってそれを広げるような
コメントがベストだそうです


③子どもが楽しみにしたり励みを覚えたりするもの

子どもの日記の中でいいところを見つけて
徹底的にそこを返していく


共感的理解の力が必要になります


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今後の日記指導の課題は
忙しい毎日の職務の中で


いかに、早く(できればその日のうちに)
子どもに日記を返すことが出来るか


またどうすれば子どもが
毎日日記を書いてきてくれるのか
(強制はしたくないけど)


という二点です


それの課題について
何か考えがまとまってきたら


また書いていきたいと思います