きんけい図書館

きんけい図書館

児童書を中心に、おすすめの本を紹介します。
お子さんはもちろん、大人の方もぜひ読んでほしいです。
私が地元の図書館で見つけた素敵な本たちです。

「地球の気温上昇がもたらす環境災害 たった2℃で…」 キム・ファソンさん文、チョン・ジンギョンさん絵、2025年度読書感想文、中学年の推薦図書の1冊です。環境問題について、分かりやすくイラストとデータで説明してくれます。これを見てみんなで考えていかなければいけない問題です。

 

 題名にあるように、たった2℃で様々なことが起こります。まず、人間の体温が2℃上昇すると、それは病気のサインで病院に行かなければなりません。体温調節のできない魚にとって、水温はとても大事です。海水温度が2℃上昇したら、魚たちは生きていけないため、大移動が起こります。それだけ命の危険があるということです。同じく海にいる珊瑚は、多くの生き物たちの棲み処になり、珊瑚が出すものを食べる小さな生き物がいます。ところが水温が2℃上昇すると、植物プランクトンが減って珊瑚は白くなり、死んでしまいます。多くの生き物に影響します。

 北の海の上には流氷があり、そこではアザラシが子育てをします。ところが水温が2℃上昇すると流氷がうすくなり、シャチに襲われてアザラシたちが絶滅してしまうかもしれません。ウミガメは砂の温度が高いとメスだらけになり、交尾ができずに数が減ってしまいます。

地上では、パンダは食べ物の取り合いで他のクマに負けて、山の上に逃げ、竹や笹を食べるようになりました。気温が2℃上昇すると竹が育たなくなり、食べ物が減ってしまいます。次はどこへ逃げればいいのでしょうか。虫たちも影響を受けます。気温が2℃上昇することで第移動が起こり、冬になっても死ぬ数が減り、爆発的に数が増えます。作物への被害が出ることが予想されています。他にもホッキョクグマやオランウータン、アフリカゾウ、コアラ、シロナガスクジラなど、気温や水温の上昇によって餌が減ったり、棲み処を失ったりする可能性が指摘されています。

 すでに産業革命以前と比べて1.1℃上昇しています。2℃上がると生き物の30%、4℃上がると40%が消えてしまうと予測されています。なんとか1.5℃以下に抑えなければ大変なことになります。多くの生き物たち、そして私たち人間にとっても大変な被害が起こる前に、地球をなんとかしないといけません。

 

 気温上昇を1.5℃以下にということはかなり前から言われています。それなのに、私たち人間の社会は本気で取り組んでいるとは言えません。むしろ、経済優先で自然破壊、環境破壊を進めてしまっています。日本でも火力発電は続いていますし、メガソーラーが自然を破壊している問題も各地で起きています。今、手を打たなければ大変なことになる。環境に優しく、お金も稼げる方法をたくさん考えなければいけません。そして、そのためには政治的にも補助したり、推進したりを考えていかなければ。みんなで考えていかなければいけない問題を提起している本でした。読書感想文推薦図書としてとてもいい内容ですね。私たち、一人一人にできることは何か、考えていきましょう。