野茂の時

イチロー、松井の時

そして大谷の時

 

日本においてとりわけMLBが注目されたのはこの三時期です。

(野茂以来はコンスタントに日本人選手が挑戦してますが)

 

その度に思ってた時があります。MLB各球団のスタジアム日本の球場(現在過去、プロアマ)を見て。

 

なんで日本の球場には内野に芝を張ってないんや。

 

という事なんです。

 

 

最近では増えてきました、内野芝球場。NPBに例を取った場合、天然芝球場である球場(マツダスタジアム、仙台球場、エスコンフィールド)には内野に芝が生えてます。でも甲子園は内野に芝なしです。

 

 

現状で内野に芝が設置してあるのは3球団なんです。

 

 

 

調べてみましたが、かつて各球団の本拠地であった、川崎球場(ロッテ)、ナゴヤ球場(中日)、大阪球場(南海)、初期の頃の藤井寺球場(近鉄)や西宮球場(オリックス)や平和台球場(クラウンライター)、広島球場(広島)は内野に芝がありません。あったのは東京球場(ロッテ)のみです。

 

地方の球場は軒並み「天然芝で内野に芝なし」です。岐阜市にある長良川球場もそうです。

 


米国においては必ずと言っていいほど内野に芝が張ってあります。KBO(韓国プロ野球)だってドーム球場以外の天然芝球場は内野は芝です。

 

 

以前、名古屋市を写す航空写真を見たことがあります。どこだったかなぁ、名古屋市内の博物館かどこかで。昔の写真で、名城公園や白川公園がGNQの家族の居留地だった頃のです。

 

どちらかの居留地に野球場が写ってました。そしてその球場の内野には芝が張ってました。その写真に写る中日球場(今のナゴヤ球場)の内野には張ってないのに。

 

 

 

さらにおもしろい事を見つけました。

 

その件で神宮球場についてWikipediaを調べてました。そこの「歴史」の「第二次世界大戦前後」項目に記載されてる事によると、「終戦後、GHQに接収され連合国軍専用球場となった。その際に1946年(昭和21年)に行われた連合国軍による修復工事で内野にも天然芝が敷かれている」との事なんです。

 

しかし、返還後には内野芝は撤去されているのです。

 

そして、今は人工芝です。

 

一見、内野にも芝が設置してあるように見えますが、あれは内野部分の”ビニール”を緑色に着色してあるだけです。

 

 

 

 

これでよく分かりました。

 

日本人(日本の野球関係者と言った方がいいのかな)は内野に芝を設置するのが嫌いなんです。

 

理由はいろいろあるでしょう。そのひとつはボクにもだいたい想像できます。打球がゴロになり内野を転がるとします。その時、ボールが転がる地面が(踏み固められた土の上ではなくて)芝生の上ならば、転がってる最中に球速が落ちて、肩が弱い内野手はファースト送球でアウトにできません。

 

かくしてNPBにおいては(MLBと比べると)肩の弱い内野手の大量生産となります。

 

MLBでやってる日本人選手も内野手はほとんどいません。てか見た記憶がありません。すでに弊害は出てるんです。

 

 

 

日本は外圧に弱い国だと言われています。江戸時代、徳川幕府が鎖国を止めたのも黒船が来航したからです。

 

野球界における「黒船」は差し当たってWBCでしょう。

 

それまでの日本の球場のカウント表示は

 

S 〇〇

B 〇〇〇

O 〇〇

 

でした。これは日本だけのスタイルです。

 

しかし、WBCにより野球における日本と(米国、韓国、台湾以外の)多国間交流の必要性が出てくると、もはや日本式を押し通すことは苦しくなり、

 

B 〇〇〇

S 〇〇

O 〇〇

 

になりました。

 

 

こうした事例が内野の芝にも波及するように願うばかりです。