政治ネタですので(都知事選終わるまでは)取りあえずは投稿控えてたんですけど。

 

野党系議員さんのツイート読んでますと、少数意見も取り入れるのが民主主義とかいう人がいるんです。おそらく、これって議員さん本人はもちろんの事、支持者の皆さんも所属政党さえも共通の思いだと思うんです。

 

ボクの考えを率直に申し上げますと、まぁ、それは間違いではないと思うんですけど、その言葉自体がなんか「学校通ってた時代の生徒会みたいな感じがする」って言葉なんです。

 

ハッキリ言って政治の本質なんて権力闘争であって、そうであればこそ、多くの国民に、その政治方針を知らしめ、納得させ、実行にあたっては相当の規制力を有するって思うんです。

 

国民の支持という大きな力(大義名分)の背景に権力を得た人物(もしくは政党)が権力総取りで進めるのが政治だと思うんです。

 

その辺の具体化、換言するならば、有権者が「有権者にとって分かりやすく納得ができ、有権者のためになる政権」を為政者に授与する手段が選挙なんです。

 

選挙は政権授与の典型的な過程なんです。

 

であるならば、少数意見も取り入れる式の意見やそれを主張する件は、選挙に負けた側の負け惜しみでしかなく、(いささか実もフタもないですけど)「だったら選挙に勝てよ。」という言葉も出てきそうな様相を呈してきます。

 

例えば、「少数意見を取り入れて当然」との見地から、議会での採決の際に与党議員は野党の意見に沿うように反対票を投じるというのでしょうか。

もしくは審議において、与党案に対して野党は与党の譲歩に満足するまでごね続けるというのでしょうか。

 

それこそが少数意見尊重以前の有権者軽視の姿勢なのでは、と思います。

 

もちろん立法府における「少数意見の尊重」というのもあながち無視できない命題であることは事実です。しかし、それ等を政策に盛り込むためには、与野党間の国会対策とかを選挙前になされていなければならないのではと思います。

 

与野党間の事前得票予想数とかもたたき台に乗せて、与野党間が協議してどこまで歩み寄れるかを模索しなければと思います。

 

その過程において、野党が不利になるがそれは仕方がない事です。選挙によって力関係がつけられていて、そしてその力関係は(選挙を通じて)民意を反映しているからです。

 

 

この先、少数意見尊重なる論調が多大になるなら、行きつく先は議会制民主主義の崩壊ではないかと懸念します。多数政党が不特定多数の有権者の意向を反映できなくなるからです。

 

早い話が、1%の野党譲歩をするならば1%の(民意が反映されている)与党案が削られる訳なんです。それに乗じて「少数意見尊重を錦の御旗にして)野党が審議拒否とかになれば立法府の機能停止状態を誘発し、それこそが民主主義の危機になるのではと懸念します。

 

そうなれば国民(有権者)の意見見解を反映された議員候補者を、選挙という過程を通して(民意による)正統性有効性を付帯することもなくなり、最悪の場合、議会さえも不必要な事態になってゆくかもなんです。

 

 

 

民主主義を実現するための少数意見尊重が、民主主義を崩壊させるための少数意見尊重になりかねません。