昨夜はボクの街で節分のお祭りが開催されました。

 

戦禍に疲れ果てた市民を

 

鬼は外、福は内

 

で元気づけるべく始まったこのお祭り。JR駅から歩いて5分ほどのお寺にて開催されます。

 

 

このお祭りの呼び物は町内の練り歩きでしょう。赤鬼とお多福が中心となり町を練り歩きます。赤鬼はお神輿、お多福は御所車に乗って、お祭りに集結した善男善女の皆様方に手を振って愛想を振りまきます。



それに続いて祭りの関係者さんや、町内の人や、観光客の人々が後につきます。といっても、ローカルTV局で話題になるお祭りですから近隣のご町内からの人々が主でしょう。

 

ボクが小さい頃からやってる、小さい頃からなじみのある大好きなお祭りです。

 

このパレード(練り歩きの事)の主役はやっぱり赤鬼。お神輿の担ぎ手さんの休憩時には、近隣のお子様(幼児中心)を抱き上げて(強者である)鬼のパワーを授けます。

 

お母さま方もその辺は十分承知の上で、「うちの子を抱いてやってください」状態です。

 

ここまで書くと不思議に思う事もあるのでは?と思います。

 

「鬼は外、福は内」であるのに、赤鬼は豆という武器によって攻撃されて駆逐されるべきなのに、どうして赤鬼はこれほどまでに人間たちに人気があるのでしょうか。

 

ボクはこう考えます。

 

やはり赤鬼は最初は悪者だったのでしょう。そして悪さをするべく人里へと現れたのです。しかし、そこで鬼は、幸せを願い平和に暮らす人々の姿にほだされて、改心して、人間の幸福を願うようになったのでしょう。

 

そしてその力を人間のために役立てたいと思ったのでしょう。

 

だからこそ、その強さに憧れて寄ってくる子供達を抱き上げて力を授けてるのではと思います。その事をよく知ってるお母さま方もわが子が強くたくましく育って欲しいために自分の子供を赤鬼に抱いてもらってるのだと思います。

 

もしかしたら、そういうお母さんの中には幼い頃には鬼に抱かれた方もいらっしゃるのではと思います。

 

そう考えると、赤鬼が人間に授けるのは力だけではありません。

家族や友達の幸せを願う優しい心もです。

 

このお祭りに悪者はいません。