近ごろCATVで観てる番組、
それはバドミントンです。
 
東南アジアを中心にいろんな都市で試合が開催されており結構盛り上がってます。
 
タイとかインドネシア、日本、韓国、ヨーロッパの選手もいます。その中で存在感があるのはやはり中国人選手でしょうか。
 
そんな中国人選手の競技を見ていてひとつ気が付いたことがあります。
 
中国人選手の名前の表記です。漢字で記載されている中国人の名前の読み方(発音)なんですね。
 
ルールというよりも慣習だと思うんですが、( 日本語を話す前提で)日本における中国人の名前の発音は日本の漢字の音読みという事です。ずいぶん昔に聞いた件ですが、中国からも「漢字の読みは日本語読みでいい」とされています。
 
だから、毛沢東は「もうたくとう」、習近平は「しゅうきんぺい」です。なつかしいところで行くと(かつて読売ジャイアンツにいた)呂明賜(この人は台湾人ですけど)は「ろめいし」です。
 
でもバドミントンでは北京語発音で(カタカナ)表記+放送してます。バドミントン界隈に疎いので、残念かつ(特に中国人選手に)申し訳ないのですが選手名を表記できません。
 
バドミントンが盛んな東南アジア、マレーシアの華人は中華語(主に福建語)を話してます。もしかしたら少数派の客家語かもしれません。
 
しかし、発音はともかくマレーシアにおいて(前述の言葉を表記する際の)漢字は広まっていません。アルファベットです。であるからマレーシアのおいては漢字は華人同士、もしくは主に華人にて構成されるコミュニティにおいて使用されると言っていいでしょう。
 
従って、お役所(「公式」って意味も含む)やTV中継とかでは華人の名前表記(発音)はアルファベットです。だってそれが一番適切なんです。
 
これは理屈に合ってる。
 
でも日本の場合の華人(中国人)表記ってどうでしょうか。
 
・中国からは日本語漢字発音でいいと言われてる。
・日本での漢字は標準的文字。
・以前からも日本語発音で呼んでいる。
(前述の毛沢東、習近平、呂明賜とか)
 
それでも中国人バドミントン選手の名前はカタカナ表記+発音です。
 
不思議です。
 
どうなんでしょう。漢字を使ってる日本人からすれば、スポーツが何らかの非日常性を付帯するイベントであるからには、何かしらの日本国内的な、そうだなドメスティックな日常性(例えば、「特売価格」とか「満員御礼」とか「月極駐車場」とか「給与明細書」とか)を醸し出すきっかけが漢字に内包されている?みたいな考え方や風潮とかあるのでしょうか。
 
奇しくもドメスティック(domestic)という言葉には「国内的」という意味と「家庭的」「家庭内的」という意味があります。
 
そうした場合、リモコンでチャンネルを変えた時によく見る韓流華流ドラマ専門チャンネル。そこでの出演者紹介も(韓流スター同様)華流の時は(漢字ではなくて)カタカナで表記されてます。
 
バドミントンと同じ現象が起こっているのです。
 
 
 
知らぬまに進められてきた中国語カタカナ化ムーブメント。一体、ボクはどちらに付けばいいのでしょうか。
 
両方の顔を立てて、足して2で割った真ん中に立ってみましょうか。
 
漢字+カタカナ(中国語発音)式の併記、「毛沢東(マオツアトン)」みたいな。