大谷選手の現在の偉業、46-47(9月11日) でMLB史上最高の数字や偉業を達成するのも夢ではありません。

 

これによって「長距離バッター = 俊足ランナー」という固定概念は過去のものとなり、打って(ホームラン)走って(盗塁)初めて大物選手だという概念が構築されます。

 

それに加えて投手ですよ。

 

 

さてさて、かつての日本プロ野球においてホームランにおいて王貞治選手は突出したHR数を誇っておりますが盗塁数においてはそれほどです。ほかの大打者も見ても盗塁数はHRに比べて少ないです。張本選手は結構してますが。

 

それは長距離打者は打って稼ぐのだから走らなくてもいいというという考えからでしょう。

 


長距離打撃優先の考えは、NPBよりもMLBにて重きを置いてきました。ホセ・カンセコ、バリー・ボンズ、アレックス・ロドリゲス等々がホームラン-盗塁 の両方を稼ぐようになりました。

 

40-40 が極めて困難であるならば、30-30 でもいいでしょう。20-20であるとしてもいいんです。ホームランと盗塁の両立はスター選手としての資質であると同時に、打つ - 走るのバランスが取れた選手としての指針でもあるのです。

 

 

日本はこれからでしょう。というよりも日本でも早くなって欲しいんです。

 

 

大谷選手の二刀流、これは全く画期的なもので「大谷選手ができたから他の選手も…」なんてのはなかなか実現できない事です。しかし、打って-走っては目指すべきではと思うんです。

 

(将来的には二刀流の本格的実現できる時代の到来の前に)せめて「打って - 走って」で注目される選手が(1チームひとりとはいかないまでも)常時リーグにひとりぐらいはいるような状況があればいいと思うんです。

 

 

 

(最近ではこんな事言う人少なくなりましたが)盗塁は「塁」を「盗む」から日本人には馴染まないとかいう荒唐無稽なロジックにも依ります。盗塁が注目されるようになったのは福本選手以来でしょう。

 

米国でも福本選手の盗塁記録は注目されてます。「小さなNPBの球場と大きなMLBのボールパークを比べた場合、そこで発生するHRの数を比べても本質的な競争にならない。しかし各塁間の距離とホームプレート - セカンドベースまでの距離は日米同じだ、だから盗塁記録とそれを成功させる技術は日米間でほとんど差がない」という考え方によるものです。

 

 

例えば日本の高校野球で採られる戦法「単打(or 四球)で一塁に出たら、送りバントで二塁に送って…」いわゆるスモールベースボールの典型ですよね。それ自体は戦法のひとつだと思います。

 

しかし「送りバントで二塁に送って…」を行うとアウトカウントは確実にひとつ増えます。であるならば盗塁によってアウトカウントを増やすことなく二塁に進塁できるのであれば、盗塁も有効な戦法であり得ます。

 

盗塁だって失敗はありそれによってアウトカウントを増やすリスクもあることはあります。しかしバントだって失敗はありますし(インフィールドフライ宣告前にボールを落とされてゴロ扱いにされれば、ダブルプレーとなります)一概にメリット - デメリットを語れません。

 

 

ボク等野球ファンが求めているのは手堅い緻密な野球ではないと思います。(そういうの好きな人もいますが)

 

ましてや「う~む、次の一手は何にするべきか?バントか?はたまたエンドランか?」なんて、あたかも自分が監督になったつもりで思策を巡らせる野球でもありません。(そういうの好きな人もいますが)

 

 

ワクワクする野球です。

 

 

そして攻守走三拍子そろった選手が9人集まって野球をやって、ボク等はワクワクするのです。

 

 

例えば、甲子園で「この打者を押さえれば優勝」とか「ここでタイムリーが出れば逆転サヨナラで優勝」みたいな場面で、アルプススタンドの女の子がうつむいて指を組んでる時。日常生活では初詣の時くらいしかやらないあの仕草ですよ。

 

 

それこそがワクワクなんです。

 

 

ワクワクさせてナンボの世界

それが野球なんです。

 

 

 

だって、40-40 とかの米国製野球専門用語が出てくる前に輸入される前に、ボク等日本の野球ファンは「攻守走」という言葉を使ってて、それに価値を見出していたんじゃないのでしょうか。