まだ出会っていないだけで、
「また会いたい」
と思える人は世界中のいろんなとこにいるのだと思う。
新大阪から電車で舞子へ。
高速バスで淡路島を経由し鳴門市へ。
初めての四国。
降りてすぐ高速バスの案内所へ。
そこで電車やバスの時刻表とその見方を教えてもらう。
ついでに駅の場所も教えてもらった。
少し歩いたらビジネスホテルを発見。
iPhoneの充電も切れてたので、ひとまずそこに宿をとり休憩することに。
本当はついてすぐ一番札所の霊山寺へ行きたかったんだけど、この時既に16:00。
八十八ヶ所巡りは翌日からスタートすることにして、地図を睨みながら計画を練った。
ところで夕飯は…?
ここでGoogle先生の登場です。
まずはダメ元で「鳴門市 ライブバー」
で検索。
するとなんと一件のライブバーを発見。
しかもカレーが名物らしく、食事もできそう。
ホテルから1.5kmほどの場所なので、歩いて行ってみることに。
着いた。
すると1人のご婦人がカウンターの中から微笑んでいることに気づく。
カウンターに座り、カレーをオーダーする。
「学生さん?」
と聞かれ舞い上がるw
『いえ、まとまった休みが取れたのでお遍路に来ました』
「どちらから?」
『群馬です』
「ええ〜〜!随分遠くから来はったんやねぇ」
カレーを作りながらもお話は続く。
『演奏する日もあるのですか?』
「わたしは音楽もお酒もさっぱり。主人がいないとわからないの」
『ご夫婦でお店されてるんですか?』
「主人が3年前に亡くなってね〜それからはお酒もよう売らんし、ライブもせんのよ」
『そうですか…』
ドラマだなーと思う。
人はみんなドラマだ。
そしてカレーが出てくる。
ハーフじゃないカツカレーはカツがこの2倍あるそう。
さすがカレーが売りなだけあって、絶品です。
カツも柔らかいし、ビーフカレーも辛すぎず、よそ行きすぎず、食べやすい味。
それから珈琲を頂きながら、お互いにいろんな話をする。
わたしも地元でお店をしてること。
こちらのママさんもご主人を亡くして3年、1人で切り盛りするようになって丁度3年なのだという。
甥御さんはわたしも大好きな大河ドラマに出演中の俳優さん。
ママさんはお店続ける気はなかったので、ご主人直伝のカレーのレシピを捨ててしまったんだとか。
ところが一番下の娘さんもカレーを伝授されていて、お店を続けるように説得され、今でもご主人のこだわりを引き継がれている。
お水は湧水を汲みに行っていて、珈琲も湧水で淹れている。
そしてランチタイムにも営業。
大変なことだ。
そこへ常連さんらしき男性が入ってくる。
「カレーライスちょうだい」
「ここのカレーうまいでしょ?鳴門の人ですか?」
とわたしの方を向く。
『いえ、今日初めて四国へ来ました。群馬から』
とそこからまたママと3人でいろんな話をする。
19歳から精神病院へ入院し、今年の7月に退院。実に40年以上も入院していたのだとか。
今は2週間に一度の通院で内服治療を続けているそう。
「よく食べに来てくれるけど、そんなこと全然知らなかったわ」
とママ。
人はみんなドラマだ。
帰りにその男性から、徳島へ来た記念にと、来年の徳島県民手帳を頂く。
お世話になってる訪問看護師さんたちにあげるために3冊買ったうちの1冊なのだとか。
お遍路0箇所目はこちら
現在はこのday timeメニューで夜(17:00〜21:00)も営業。
と言ってくれたママこそ、
ひ孫が2人いるとは到底思えません。
(詳しい年齢は聞かなかったけど、息子が53とか言ってた…)
翌日の八十八箇所霊場一番札所「霊山寺」に想いを馳せながら、さっさと帰って寝ました。