けんは旅に出た。ときじろうを探すためにである。最後の生き残りの男の情報から 伊勢方面での足跡が確認されたのが最後だった。
(トキ! あなたにだけは会わないといけない・・・)
・・・数年前・・・
『よいか、けんしろう。ぱちんこのゲージは 道釘を下げてはいけない。回転数は容易に落とせるが稼働も落ちる。また 風車上のよりはマイナスをかけすぎてはいけない。なぜだかわかるか?』
『遊技するお客様のことを考える・・・ゆえに遊ばせるハート・・・』
『そうだ。俺達の仕事は いかに利益を取るかではなく いかに遊ばせてゲーム代をいただくか、だ。俺たちは遊ばせる場所と時間を提供するのが仕事だ。それを誤ってはならない』
『トキ!』
『またスロットでは モード1は必要な最後の時に使うのだ! アレは殺人的なモードゆえ 使い方を誤って多様してはならぬ』
『トキ。あなたの営業は・・・』
『そう。北斗有情拳!お客様を大事にしない店長はいつかは滅ぶ・・・』
『俺たちは 釘と設定がお客様との唯一のコミュニケーションだ。今日よりも明日・・・』
けんは近鉄に乗っていた。
(トキ・・・なぜ お客様を養分と呼ぶようになってしまったのか・・・あのトキには断じてありえぬ)
続く