銀河英雄伝説


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第6話 バラの騎士
◆◆ヤンの就任挨拶◆◆ (ヤン)

トリューニヒト
 では、第13艦隊初代司令官、ヤン・ウェンリー少将を紹介しよう。
ヤン
 ええっと、どうもこういうのは…。あぁ、つまり、祖国のためとか命を懸けてとかじゃなくて、そのぉ、美味い紅茶を飲めるのは生きている間だけだから、みんな死なないように戦い抜こう。
下士官たち
 へぇ、変わった司令官だぜ。  話せるじゃないか。

◆◆ヤンの司令官就任に対して◆◆ (ラインハルトANDキルヒアイス)

ラインハルト
 何?新設された第13艦隊の司令官に、あの男が…。
キルヒアイス
 はい。フェザーンから軍務省にもたらされた最新情報です。もっとも、とるに足らぬ情報として処理されていますが。
ラインハルト
 宇宙のきらめく星ぼしの中で一つ一つの動きは微々たるものだ。だが、たった一つの恒星の出現が宇宙全体の星図を変えてしまうこともある。ヤン・ウェンリー、お前はただの惑星か、それとも新たな光を放つ恒星か。

◆◆ヤンの人選基準?◆◆ (ヤンVSシェーンコップ)

ヤン
 今度の出兵でも、13代目の連隊長が裏切るかもしれぬという噂が流れている。
シェーンコップ
 フッフッフッフ(笑い)。提督、もし噂通りに、私が7人目の裏切り者になったらどうします?
ヤン
 困る。
シェーンコップ
 はぁ、それはお困りでしょう。ですが困ってばかりすかなぁ。何か手を考えておられるのでしょう。
ヤン
 特に考えてない。
シェーンコップ
 それでは私を全面的にお信じになると?
ヤン
 ああ。
シェーンコップ
 ほぉー。そこまで私を信じる理由をお聞きしたいですなぁ。
ヤン
 過日、私は貴官がトリューニヒト派の将校と衝突する場に居合わせてね。貴官にシャンパンの一杯も奢りたくなった。それが理由かな。

◆◆ヤンの闘いとその目的◆◆ (ヤンVSシェーンコップ)

シェーンコップ
 一つ伺ってよろしいですかな。
ヤン
 どうぞ。
シェーンコップ
 この戦いで、あなたの目的がどのあたりにあるのか、知りたいものだ。名誉ですかな、それとも出世ですか。
ヤン
 出世じゃないと思うな。30前で閣下呼ばわりされればもう十分だ。それに私は、この戦いが終わって生きていれば退役するつもりだし。
パトリチェフ
 退役?
ヤン
 うん。まぁ年金もつくし、退職金もでる。私ともう一人くらい慎ましく食べていくのに不自由はないくらいにね。
ムライ
 この情勢下に退役するとおっしゃるのですか?
ヤン
 それ、その情勢って奴さ。イゼルローン攻略に成功すれば、我が国は軍事的に優位に立てる。そこで帝国との間に何とか満足のいく和平条約を結ぶことも可能だろう。そうなれば、私としては安心して退役できる平和がやってくるというわけさ。
シェーンコップ
 しかし、その平和が恒久的なものになりますかな。
ヤン
 恒久的な平和なんて、人類の歴史にはなかった。だが、何十年かの平和で豊かな時代は存在した。要するに、私の希望は、たかだかこの先数十年の平和なんだ。だが、それでその十分の一の期間の戦乱に勝ること、幾万倍だと思う。私の家に14歳の男の子がいるが、その子が戦場に引き出されるのを見たくない。ただ、それだけだ。
シェーンコップ
フッ(笑い)。変わった人だとは聞いていたが、失礼ながら提督、あなたは余程の正直者か、さもなければルドルフ大帝以来の詭弁家かどちらかですな。まぁ、期待以上の答えはいただいた。斯くなる上は、微力を尽くすとしますかな、永遠ならざる平和のために


吉宗は この話で ものすごく好きになりました

すごいと こんな上司になりたいと今でも思っています




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