第5話 カストロプ動乱
◆◆キルヒアイスの誓い◆◆ (キルヒアイスANDアンネローゼ)
アンネローゼ
ジーク、いつも弟がお世話になっていますね。
キルヒアイス
いえ、私の方こそ、お世話になるばかりです。
アンネローゼ
そんなことはありません。ラインハルトは口にこそ出さないけど、あなたを本当に頼りにしています。どうか、これからも弟のことをお願いしますね。
キルヒアイス
恐縮です、私など。
アンネローズ
ジーク、あなたはもっと自分のことを評価すべきですよ。ラインハルトには確かに才能があります。ほかの誰にもない才能が。でも、ジーク。弟はあなたほど大人ではありません。その瞳は遠くを見すぎていて、足下が見えなくなることがあるのです。特に、特にラインハルトの道が戦いの道である以上、その足下に何があるか、何によって築かれた道なのか、それを忘れるようなことがあれば、ジーク、そんなときはラインハルトを叱ってやって。ラインハルトを諫めることができるのは、あなただけなのです。もし、ラインハルトがあなたの言うことも聞き入れなくなったら、そのときは弟も終わりです。そして、ラインハルトが破滅するときは…。
キルヒアイス
アンネローゼ様。
アンネローゼ
ごめんなさいね、ジーク。無理なことばかりお願いして。でも、私には他に頼る人がいないのです。
キルヒアイス
お任せください、アンネローゼ様。私にできる限りのことは、この身に代えましても。