(ゲイ青春映画) 君の名前で僕を呼んで | ゲイが語る映画の感想とクローズドゲイの日常

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映画の感想が主ですが、たまにゲイアプリでの出会い報告もやってます。その時は(ゲイ話題)と書きますので、ゲイに対して理解のない人には、そっとページを閉じてくださいね。






時代は1983年。北イタリアのエリオ 17歳。



教授である父の元に夏の間だけやって来たオリヴァー。



惹かれているものの、言い出せなかったりして、距離を置く二人が少しづつ近づいていく一夏の物語。



紆余曲折はあるけれども、この時代にしては(現在であっても)本当に恵まれているエリオ。母親には暖かく受け止めてくれるし、父親も。。ここはすごい物語の核心なのだけれどもあの父親の瞳を見るだけで本当にウルウルくるものがありました。 僕的には彼の失われた恋心も是非映像化してほしい所でもあり、そしてこんなにも美しく終わるのが本当に羨ましい限りです。僕は父親がタイプです(没)



 ただ、エイズ問題初期?の話なので、この後、もし続きがあるとしたら当然エイズに関しての描写が出てくるんだと思います。



ゲイに寛容でないと、観ていて耐えられない部分もあるかもしれません。僕にとっては色々なエリオの行動に思い当たるものがあって、自分と重ね合わせてしまう部分も所々ありました。(桃で自慰行為した事は無いです) パンツのシーンは、好きな子のリコーダー感覚でしょうかね。




エリオはそもそもカミングアウトしている訳では無いのですが、そもそもゲイなのかどうかも微妙ですし、オリヴァーに対しての恋心はオリヴァーにだけだった可能性もあります。なので、安易にゲイ青春映画なんて言うべきじゃないかもしれませんね。マルシアとの関係もまんざらでもなく、ちゃんと興奮してますし、だからと言ってバイセクシャルなのかどうかも。。。 彼がオリヴァーに惹かれたのは何処なのか? そこの描き方が少し弱いかもしれません。




オリヴァーはすでに自分の性的指向に気がついているような描かれ方でした。スキンシップ多いし。女子の扱いも結構手馴れていたので、ジェントルな部分も際立ってました。



1980年代と言うこともあるのでハッキリ言うと、同性愛ってのはまだ精神疾患だった時ですね。父親の話に中に、「過ぎ去るのを待とうとする保護者もいる」とあったり、オリヴァーの両親は「矯正」しようとするだろうとも語られている。



今でも根強く差別の対象になっていたり、理解を得られない部分はたくさんあるのですが、この時代の彼らよりは僕は恵まれているんだと考えていました。 もちろん、先日、姉にはカミングアウトを出来たことも、理解が進んで来ている証拠ですよね。それでも、エリオの父親の時代よりはかなり進んだ世の中にはなっていたんでしょうね。




ギリシャ考古学の教授である父の事なので、不寛容な時代に生まれてしまった自分の事を挙げた上で、息子にアドバイスする姿は最高です。



個人的に。。。北イタリアは3-4ヶ月滞在した場所であり、エリオのヴィラの感覚や避暑地にやってくる若者たちの姿は、僕が経験できた一部そのままでした。田舎道、街並み、人間模様。。僕が滞在したのはつい最近なんですが、1984年設定であっても、ほぼ変わっていないイタリアの田舎の風景は、僕を感傷的にするには十分な背景でした。