国際版画美術館 | Jのブログ

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昨日夕陽の中のフライトで戻ると、ちょうど東京は花火大会の最中でした。







今日は午後から町田市立国際版画美術館へ出掛けました。「静かな詩情 銅版画の色と光」が昨日から開催されているからです。

浜口陽三、南桂子、駒井哲郎、深沢幸雄、大内マコト、齋藤寿一、二見彰一、池田満寿夫、堀井英男、荒木哲夫、長岡国人、鈴木信吾、ヨルク・シュマイサー、門坂流、馬場章、集治千晶と名だたる銅版画家達の作品約150点を見せるとともに、銅版画の製作過程を丁寧に教える仕掛けの、貴重な企画展でした。

同時開催の常設展が「ヴンダーリッヒの版画 メタモルフォーズと幻想」で、このドイツ人美術家の妖しいリトグラフ40点に魅せられました。

チラシの表現を借りると「日常から孤絶した解剖学的、官能的な女性像は、ときとしてぞっとするような恐怖すら感じられます。」とあります。

「ソロモンの雅歌」は彼の代表的な版画集で今回は10点出ていますが、そのタイトルをいくつか乗せてみます。

第二章第三節
森の木々の中の林檎のように、
私の愛する人は、若者たちの中にいる。
彼の木陰に、私はほんとに座りたい。
彼の果実は、私の口に甘い。


第四章第一節
ほんとに君は美しい。
君の眼は鳩、
ヴェールの後から見える。
君の髪はギルアドの山から跳び下る
山羊の群れのよう。


第四章第五節
君の二つの乳房は、二匹の小鹿、
双子のカモシカのよう、
百合の間で草を食んでいる。


第五章第四節
私の愛する人は、
穴から手を差し入れた。
私の胸中は、彼のために、立ち騒ぐ。


第七章第三節
君のからだは、
ユリに囲まれた小麦の山。


第七章第八節
君の立っている姿は、
なつめ椰子のようだ。
君の乳房は、その実の房。

ほかに「黄昏シリーズ」や「モナ・リザにヴェールをつけて」「赤い花のあるトルソ」などの作品も見応えがあります。


閉館時間の少し前に出て、隣の斧ヶ谷公園を散歩していると、噴水の中央にある巨大なモニュメントが突如動き出すサプライズ。暫し圧倒され見とれていました。一見の価値ありです。








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