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翔太と奈津美の夏休みも後半に入り、お盆に入り、夜には盆踊りをしていて、翔太の祖父が唄う音頭に合わせ踊っていた。
夏休みも終わりに近づき、地蔵盆も過ぎて二人の夏休みは終わった。
あれから40年近くが過ぎた今、奈っちゃん事奈津美は隣町に嫁ぎ、良い旦那さんに恵まれ、子供も3人いて、幸せに暮らしているようだ。
ボクと言えば、農業を継ぎ、奈津美の兄の耕作と他数名で農事組合を立ち上げ、地区はもちろん、日本の農業を細やかに支えいる存在でいる。
時々実家に立ち寄る事のある奈津美と遠い昔の話しで花が咲く。
「ねぇ翔ちゃん、まだ一人なの?何処かにいい人いないの?」
「いないいない、農家に誰が嫁に来てくれるんだ…」
「じゃあ、お兄ちゃんはラッキーなの?」
「そうかも知れないね…それに、美人で器量も良く
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夏休みと言えば、きもだめし…毎年地区にあるお寺の墓地で行われいる…一組、高学年、中学年、小学年の各一人ずつで、任意で組を作り、回る順番はくじで決めていた。
翔太は、奈津美と奈津美兄耕作と墓地を回る事になった。
順番待ちしていた翔太と奈津美、そばには兄の耕作は友達と話しをしに行き、列には並んでいない。そして…
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「奈っちゃん、怖くないの?」
「うちはあんまし怖くないよ…もしかして、翔ちゃん怖いの?」
「うん、ちょっとだけ…」
「ふふふっ…翔ちゃん、ほんとは怖いんでしょ?」
「ちょっとだけだって…でも去年はすごく怖くてチビって泣いちゃったんだ」
「ふ~ん…翔ちゃん、今年はうちがついてるから安心していいよ、それにお兄ちゃんも一緒だからね」
「そうだね…奈っちゃんと一緒だから、怖くないね…」
「翔ちゃん、前の組が行ったから、次、うちらの番ね……お兄ちゃんたらまだ戻って来ないわ…お兄ちゃん、次に順番回ってくるよ」
「わかってるって…」
「もう…」
「奈っちゃん、もうそろそろだね…」
「翔ちゃん、こわい?」
「奈っちゃんと一緒だからこわくないね…」
「じゃ翔ちゃん、行こうか…順番来たから……お兄ちゃん、行くよ~」
「回って来たか、すぐ行くから、ちょっと先に行っとれよ」
「仕方ないお兄ちゃんねぇ…」
「耕ちゃん放って行こ」
「そうね…」
「奈っちゃん、ここは右に行くんだよねぇ…」
「そうみたいだね…」
「ねぇ奈っちゃん、手つないでいぃ?」
「いいけど…翔ちゃん、もしかして、こわくなっちゃったかな?」
「うぅん、そうじゃないけど、なんとなく、奈っちゃんと手がつなぎたくなったの」
「まあ、どっちでもいいわ、はい…」
「奈っちゃんありがとう」
「えっと…、まだまっすぐだね…懐中電灯だけじゃあたりが暗くてちょっとこわいわね…」
「あっ奈っちゃん、こわくなった?」
「ちがう…暗くて足元がよく見えないからこわいだけ」
「なぁーんだ…」
「しょうちゃ~ん…うらめしやぁ~」
「わぁー…!?」
「翔ちゃん、こわかった?」
「こわいってより、びっくりしたわ」
「なぁーんだ、びっくりしただけか…」
「奈っちゃん、それおもしろいね、もっぺんやって…」
「いいよ、懐中電灯の光をアゴの下から顔を照らすの、まぶしくて少し目が痛くなるけどね」
「わぁっ…やっぱりちょっとこわいかも…」
「やっと頂上まで来たね…」
「そうだね…」
「翔ちゃん、下りは転んだりするといけないから、ゆっくり歩こ」
「うん…」
「結局お兄ちゃん、来なかったね」
「耕ちゃん、ほんとに来ないね」
「だいぶ下りて来たね…」
「そうだね……奈っちゃん…」
「翔ちゃん何?」
「うん…あの~…おしっこしたくなったで、笹の生えているとこでするから、待ってて」
「仕方ないわね…そこ暗くてあぶなさそうだから、ちょっと待ってね」
「わかった…」
「翔ちゃん、ここならあぶなくないよ…」
「奈っちゃん、ありがとう。ちょっと待って」
「わかった…翔ちゃんがそんな事言うからうちも…」
「あっ奈っちゃんも…」
kingo-0208さんのブログ-ファイル0066.gif「翔ちゃん、ちょっと急いで下りようか」
「そうだね…」
 
そんな事言いながら、集合場所まで無事に辿り着いた。
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奈津美と翔太は奈津美の叔母小百合夫婦に連れられて海に到着した。
小百合の夫武志は、沖の方へと潜りに行ってしまった。
淡いピンクと白のストライプのチューリップハットを被った小百合は海には入らず、ビーチパラソルの陰でうちわ片手に奈津美と翔太の様子を見守っていた。
浮き輪を持った奈津美と翔太は海へと入って行った。
「ねぇ奈っちゃん気持ちえ~ぇねぇ…」
「ほんとに気持ちえ~わぁ~」
そんな事言いながら、浮き輪を使って海にプカプカと浮かんでいた。
「ねぇ奈っちゃん、おばちゃんは泳がないの?」
「う~ん、わかんないわね…おばちゃんに聞いてみようかぁ」
「うん」
「もう上がって来たの?あめ玉あげるから、二人ともあ~んして…」
「あめ玉がおいしい」
「あっほんとだ…」
「ねぇおばちゃん、どうして海であめ玉をなめるの?」
「そうね…おばちゃんもよくは知らないけど、海で泳いだりとか、プールで泳いだりすると、体が疲れて来るらしいのね…それでね、あなた達はまだ小さいからあまりわからないと思うけど、疲れたって思う時って甘いもの欲しく事があると思うの、そんな時にあめ玉舐めたりするのがいいらしいの」
「へぇ~そうなんだぁ…」
「ねぇおばちゃん、なんで泳がないの?おっちゃんと泳ぎに来たんじゃないの?」
「最初はそのつもりだったんだけど、せっかく海に行くんなら、奈津美達を誘ったらどぉってねぇ…」
「武志のおっちゃんって優しいんだね…」
「そうよ、とっても優しい人よ武志さんは…翔太くんも女の子には優しくしないとモテないわよ」
「へぇ~そうなんだ…奈っちゃん、ボクってやさしいよね?」
「さあ、どうだか…」「いつも奈っちゃんにはやさしくしてるよ、ほんとに…」
「よく言うわ、いつも甘えん坊の翔太くん…」
「もぉ~…」
「うふふ…あなた達まるで姉弟みたいね…」
「翔ちゃんがいつも甘えて来て、知らない振りすんのもかわいそうだから、相手をしてあげてるだけよ」
「ふん、甘えてばかりじゃありませんよ~だ」
「まあ、二人ともムキになって…ほんとにかわいいね、うふふ…」
「もう、おばちゃんったら……ねぇおばちゃん、なんで泳がないの?」
「ねぇおばちゃん、一緒に泳ごうよ…海すごく気持ちええよ」
「そうね、あんた達の言う通りね…」
「そうだよおばちゃん…」
「うんうん…」
「じゃあ、おばさん、日焼け止めを塗るから、ちょっと待ってくれる?背中は手が届かないんで奈津美ちゃん塗ってくれる?…日焼け止めが塗り終わるまで翔太くん、おばさんの見える所で遊んでくれないかな?」
「うんいいよ、あっち行っておばちゃんの見えるとこで遊んでるから…」
「悪いわね…」
「おばちゃん待ってるからね…」
その後、小百合、奈津美、翔太の3人は浅瀬ではしゃいでいた。
沖で潜りをしていた小百合の夫武志は、4人でお昼を取り、波打ち際で砂遊びなどをして、楽しい海での時間を過ごした。
シャワー浴びて着替えを済ませた4人は、農繁期で多忙な奈津美の母の事を思いやり、海の近くにある民宿にすでに予約済みの民宿へ向かった。
民宿へ着き、武志は先に入浴した。
待ってる間、奈津美と翔太は余程疲れたのか、居眠りを始めていた。
入浴を終えた武志が浴衣姿で部屋に戻り、冷蔵庫から缶ビールを取り出し、旨そうに飲んでいた。
「小百合、お先に、ビールがうまい……なんだこいつら寝ちまったのか?」
「よほど疲れたのね…」
「小百合、こいつら起こして風呂行って来いや」
「そうするわ……あんた達、お風呂に入るわよ、だから起きなさい」
「うぅ…おっちゃんお風呂上がったの?」
「上がったよ、今うまそうにビール飲んでるわ」
「あっほんとだ…ねぇねぇ翔ちゃん、お風呂入るよ」
「うぅん…」
「しょうがない子ね…あなたお願い、翔ちゃん抱っこしてお風呂まで連れて来てもらえないかな?」
「まったく世話のやけるガキだな…俺んとこも子供が出来たら大変だなぁ、小百合…」
「ほんとね、あなた…」
小百合、奈津美、そして、翔太が入浴を済ませて部屋に戻ると夕飯の用意が出来ていた。小百合の夫武志と共に当時としてはちょっと贅沢な夕飯を済ませた後、民宿近くの浜辺で花火をし、これまた楽しい時を過ごした。
翌朝、4人は朝食を済ませ、海で泳ぐ事なく奈津美の家へと向かっていた。
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