通りの角を曲がったら
いきなり
血まみれの僕にぶつかったんだ
でも
関わるのが嫌だから
深く深く
土の中へ埋めておいたよ
そんな顔しないで
いつもの事だから辛くはないさ
あの性悪な魂は
何度でも鎖を外し
こことは違う
濁った空気を吸いに出掛け
「自分は凄い」と
思い込みたいだけなのさ
ほらっ、両手いっぱいに
菓子をにぎりしめているだろ
何が入っているのか
全く判らないのにね!
そもそも
菓子かどうかも怪しいぞ
おっと…
声は小さめにな
泣き腫らした空の機嫌が
元へ戻る前に
あいつを遠くへ追い払うんだ
全てを剥いで
身軽にしてやるといい
そうすりゃ
いっぺんに風と水を呼んで
蒸せた奴らを助けるだろうさ
燃え上がりそうに
痩せこけた小さな胸の中
かけ違えたボタン
バケツいっぱいに集めた蟻
幸せなフリ
夢見るブリキの人形
スイッチは切られている
その目は開いたまま