多機能を謳う自転車が多い一方、自転車は基本的にはその用途に応じたタイプというものがあり、そこに他の機能を付随する形が現在の主流と言えます。
そして、そんな中でも一番多く求められている機能が、平地をより楽に走る事ができる自転車でしょう。

通常、通勤・通学やちょっとしたお出かけに自転車を使用する場合、走る場所は当然舗装路という事になりますね。
舗装路は坂道こそあれ、基本的には緩やかな平地です。
その平地をいかに軽やかに走る事ができるかという部分こそが、最もニーズが多いのです。

平地を走る上で必要な仕様は、いくつかあります。
まず全体の軽量化ですね。
道がきれいな舗装路の場合、車体が重いことにはほとんどメリットはありません。
その為、可能な限り軽くしてある自転車が良いという事です。

タイヤは空気圧が高く、細い方が良いでしょう。
舗装路はタイヤへの負担が少ないので、最小限の耐久性で、より早く走る事を目的とした作りが最適と言えます。
より抵抗が少ない方が快適に走れます。

また、サスペンションは必要ありません。
緩衝装置としての役割が強いサスペンションは、舗装路においてはほとんど意味をなさないからです。
軽量化という観点から、サスペンションはない方が良いといえるのです。

この他、リム剛性が高く、スポーク本数が多く、スポークテンションが高い仕様の自転車の方が、舗装路の走行には向いていると言えるでしょう。

多機能化によってあまり色々装着されている自転車よりは、機能最低限の自転車の方が平地の移動には向いているかもしれませんね。

多機能化は、現在多くの商品に採用されている時代の流れとも言えます。

象徴的なのは携帯電話ですね。



元々、電話は通話さえできればいいアイテムでした。

しかし、携帯電話は現在、とにかく何でもできる魔法のアイテムとなりつつあります。

メールはもちろん、テレビを見たり、インターネットにつないだりして、チケットの予約をしたり、ゲームをしたりもできます。

音楽を聴くツールとしても、今や携帯を利用している人が一番多いのではないでしょうか。



このような多機能化は、ある意味時代のニーズとも言えます。

それは、何も道具だけに限った事ではありません。

例えば、スポーツ。

野球やサッカーでは、昔はスペシャリストがもてはやされていました。

ホームランを打てる人、足の早い人、ゴールを決められる人、パスを上手く出せる人。

しかし今は、何でもできる選手を育てようという流れになっており、特にサッカーではパスだけ上手い、守備だけ上手いという人はあまり使ってもらえなくなってきています。

ボクシングにしても、アウトボクサー、インファイターに特化したボクサーは減り、万能型が増えているようです。

これは、どのような分野においても見られる傾向なのです。



自転車に関しても、当然同じ流れが求められます。

ただ走るだけの自転車では、消費者が満足しなくなっているのです。

自転車の多機能化は、そういったニーズに応える為のメーカーの企業努力と言えるでしょう。