患者さんで頭痛がひどく1日に3回も薬を飲むのが続いている人がいます。

頭痛薬に限らず鎮痛剤なども含めると、薬を多用する患者さんは多く見かけます。

また高齢になってくると飲み薬を何種類もいっぺんに飲む人もよく聞きませんか?


それもそのはず医療費は2001年に30兆円を超え、さらには2014年には40兆円を突破しました。

13年で10兆円も増えているわけですが、その内の薬剤費の費用の伸びがすごい。

40兆円の内、調剤薬局でかかる費用が7兆円を超えるんです(2014年)。


厚生労働省の調べでは1カ月に1つの薬局で受け取る薬の数は
5~6個もらう人は
65~74歳で15%
75歳以上で16%

7個以上だと
65~74歳で15%
75歳以上で26%

75歳以上の4人に1人以上が7個以上も服用しているんです!


日本老年医学会では薬を安全に使うためのガイドラインをまとめているのですが、それによると
  処方される薬が6個以上になると様々な副作用を起こす人が増える(10~15%)。
5個までなら10%以下になるので5個までを目安にしている。


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副作用は生体におよぼす有害な反応としているが、副作用も薬の作用の1つ。飲み過ぎれば害も大きくなる。

薬を服用すると胃や小腸で吸収される。血液と共に全身を巡り肝臓で分解されたり、腎臓で排泄される。

高齢者になると肝臓や腎臓の働きが低下するので通常よりも長い時間薬が体内にとどまり副作用も出やすくなってしまう。

ふらつきや認知症も薬の副作用として出る事も多く、薬をやめさせる事で症状が好転すると慶応義塾大学医学部放射線科講師の近藤誠先生はおっしゃっています。

また先生は日本は世界的に院内感染が多く、薬(抗生物質 抗菌薬)の使い過ぎによる「菌の耐性化」としている。


病院にかかっている人は自ら薬減らすように提言し、体を守らないといけないなではないでしょうか。