昨晩、蚊にくわれて夏が近づいて来た感じがします。

蚊と言えば心配されるのが感染症。マラリア、フィラリア、日本脳炎や日本で70年ぶりに感染者が出たデング熱も蚊によってですね。

マラリアは今でも年間数億人が感染し100万人以上が亡くなっています。


マラリアの薬として長年使われてきたのがキナの木から抽出される「キニーネ」。南アンデス地方に自生している木です。

このキニーネはカクテルで良く使われるトニックウォーターの苦味なんです。


トニックウォーターは炭酸水に香草や柑橘類の果皮エキス、糖分を加え作られる清涼飲料水。

ジントニックやウォッカトニックが有名ですね。

ただキニーネは副作用もあり妊娠中や妊娠の可能性がある人は服用禁止、授乳中や肝臓病の人も注意が必要となる。


またカクテルで使われるリキュールは蒸留酒に果実やハーブを加えて香りを移し、糖分や着色をしたものなので使われるハーブによって様々な薬効が期待できるんです。

しかもこのリキュールを初めて作ったのは医者なんです。それも「医学の父」と呼ばれた古代ギリシャのヒポクラテス!

ワインに薬草を溶かし込んで作ったのがリキュールの起源とされている。


リキュールは分類すると
・香草 薬草系
・果実系
・種子系
・その他
の4つにわかれる

有名な香草、薬草系のリキュールとしては「シャルトリューズ」リキュールの女王ですね。

なんと130種類のハーブで作られているそうですが、製造法は3人の修道士のみに継承され詳しいレシピは門外不出となっている。

ブランデーベースのリキュールでシナモン ナツメグ セイヨウトウキが使われているらしい。

セイヨウトウキはヨーロッパでは「天使のハーブ」と呼ばれ古くから悪魔を退け病気を治すと言われている。

消化、内分泌系の調整、強壮 利尿 発汗などの作用があり更年期障害や月経前症候群などの婦人科系疾患にも効果がある。

カクテルではアラスカが有名ですね。


・カンパリ
これも製造法は公表されておらず詳細はわからない。

数十種類のハーブが使われて胃腸薬としても飲まれてきた。

コリアンダー キャラウェイ シナモン リンドウの根 オレンジの皮など

シナモン(桂皮)はスパイスの王様ともよばれ古くはミイラの防腐剤としても使われる。

体を温め発汗作用、健胃作用がある。

カクテルではカンパリソーダやカンパリオレンジが有名、カンパリにオレンジの皮を使っているのでオレンジと相性が良いのも納得。


・スーズ
ピカソなどの芸術家に愛されたリキュール。消化促進作用があるのでフランスでは食前酒として飲まれる。

リンドウ科のゲンチアナの根が使われ強壮 消化促進 解熱効果がある。

スーズギムレットやスーズトニックが有名。

体に良いからと言って飲み過ぎないようご注意を。