何年前か忘れましたが、懐かしいミニ四駆が再発売されていたので購入。

 

 

 

当時とは結構違っていますね。

確かモーターは後方にあったはず。

 

 

 

 

小学生のころ、流行ったミニ四駆。

火付け役は「ダッシュ四駆郎」でした。

 

 

 

 

当時、私が一番欲しかったのは「エンペラー」

(画像はお借りしています)

 

 

 

 

 

子どもの頃、なかなかおもちゃは買ってもらえませんでした。

そこでクリスマスのサンタさんにお願いしました。

クリスマス、サンタさんが届けてくれたミニ四駆は、タミヤ製ではありませんでした。

後年、大人になってから、あれは母親が買いに行ったと知りました。

母親にはわからなかったんだろうなあ。

 

がっかりした私は「エンペラー」を買ってほしいとせがみます。

父親との約束で、エンペラーは次の「誕生日プレゼント」に決まりました。

 

 

 

しかし、欲しくて欲しくてたまらない私。

待てなかったんですね。

遊びに行った叔父の家で、叔父に「ミニ四駆が欲しい」と言ってしまいました。

子どものいない叔父は、遊びに行く度にプラモデルなどを買ってくれます。

その日、模型屋で「エンペラー」を買ってもらいました。

 

 

嬉しくて嬉しくて、

でもどこか頭の奥に父との約束を破った後ろめたさがあって。

 

 

その日、父は仕事で帰りが遅かったので、

テーブルの上にエンペラーと

「おじちゃんに買ってもらいました。やくそくをやぶってごめんなさい」と書いた手紙を置いて、布団に入りました。

 

 

帰ってきた父はテーブルの上を見るなり

「買ったんか!」と言って、しばらく黙りました。

 

そして、

「約束は守ってほしかったなあ。次、こういうことがあったら、約束は守ろうな。」

と静かな声でつぶやきました。

 

 

 

憧れのエンペラー、輝いて見えたエンペラーは、

もはや何の魅力もない物になりました。

父との約束を守り、誕生日に買ってもらっていたら、心から喜べたのに。

心から楽しめたのに。

 

 

 

ミニ四駆の苦い思い出です。

 

 

 

その後しばらくして、両親からもミニ四駆を買ってもらう機会があり、

このバーニングサンと3号のシューティングスターを買ってもらいました。

これは、心から楽しむことのできるミニ四駆になりました。

当時流行っていた肉抜き加工をしてくれた父。

肉抜きした後、メッシュを貼る父。

「すごい。父さんすごいな」

と心から思いました。

 

 

 

 

ミニ四駆にまつわる、ちょっとほろ苦い、父との思い出です。