Kristin Neff博士は、セルフ・コンパッションには、陰・陽両方があり、

バランスが取れていることが私たちのウェルビーイングに重要であると、言っております。

 

陰は、自分に寄り添い、認め、慰める (Comforting, Soothing, Validating)

陽は、行動を起こすことを要し、具体的には、自分を守る、与える、動機づける (Protecting, Providing, Motivating)

 

以前のブログで、自分に優しくすることは、時には勇気のいる行動をすることになる、と書いたのは、

まさにこの陽のセルフ・コンパッションです。( Fierce Self Compassion)

 

自分に優しくすること、自分を大事にすることは、

自分を危険から守る、バウンダリーを引く、NOと言う必要があるときがあります。

 

今回は、「自分を守る」陽のセルフコンパッションについて書きます。

自分のメンタルヘルス、ウェルビーイングに影響が出そうなとき、

バウンダリーを引き、ここまでならOK、これ以上はダメということはとても重要です。

自分しか、自分がどこまでなら良いのか、どこからが嫌なのかしかわからないからです。

 

でも、実際、これ以上は無理、と境界線を引くのは難しいですよね、、、

私も、実際NOというのが非常に苦手で、、、

何か断りたいときに、「私ってそんな意地悪なのか、やってあげればいいじゃん」と良く思ってしまいます。

 

先週、義理両親が、旅行に行くとのことで、飛行機の時間が早いため、

空港近くに住んでいる私たちの家に泊まりに来たいと言われました。

その時、私たちはコロナ濃厚接触者になり、接触4日後セルフテストでは陰性と出たのですが、

実際子供と私が体調を崩し、市がやっているPCRテストを受けに行こうと思っていました。

義理両親は、セルフテストが陰性なら泊まりに来ると言いました。

 

私は、断りたいと思ったのですが、またあの声が聞こえてきました。。。

「私ってそんな意地悪なの、、、」

いやいや、意地悪をしたいのではなく、これはセルフ・コンパッションだ。

 

コロナをうつすリスクを取りたくないこと、

体調を崩していて、子供も私もあまり寝れていない中で早朝に起こされたくないこと、

義姉が近くに住んでおり、そちらに泊まってもらうのも可能、

これは、私のウェルビーイングのため、

 

そう思い、お断りさせていただきました。

これはセルフ・コンパッションと思ったら、心がスッと軽くなりました。

 

自分のバウンダリーがどこなのか、どこまでなら良いのかを知り、

時にはNOという必要があります。

それは、他人に対してだけでなく、自分に対してもです。

自分が自分に害を加えている時も、それに気づき、NOということが必要になります。

 

日常の中で、バウンダリーを見直してみるのも良いかもしれません。

そして、セルフ・コンパッションの一環としてNOと言ってみましょう!

 

参考文献: Kristin Neff 2021