ハシッコは人生を明るくする。 | 宮崎・アジアン雑貨・バリ雑貨・エスニックファッション・金土日・キンドビ・Kira Kira・キラキラ・絹川賢治

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バリ雑貨のお店 金土日(キンドビ)
 宮崎県東諸県綾町南俣1689-9
TEL 0985-77-3150

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体が融けそう。
アスファルトからの熱気で、ちょっとくらい浮かび上がりそう。
 
 
7月の暑い暑い暑いアツーイ日。
ボクは福岡県久留米市にいた。暑さでは定評がある。全国No.1の日も珍しくない。この日の気温は37度超え。
 
 
フー。
ゴジラならきっと火を吹いて、体内温度を調整するに違いない。
フー。
夕方5時だというのに…。ボクは火も吹けず熱い溜め息を吐いた。
 
 
 
ホテルに帰ってシャワーで体を冷やし、テレビをつけた。
 
 
濡れた頭を乾かしていると、やたらと元気のいい、生まれてきて良かった、みたいな…、刺激的で、爆裂的で、まぶしすぎる声が飛び込んできた。
 
よほど嬉しかったのだろう。満面を通り越して、満身笑みといっていいくらいの喜びよう。
 
彼女は間違いなく火を吹きながらインタビューに応え、勝ち誇るゴジラのように神々しかった。
 
 
ハンガリーのブダペストで開催されている水泳の世界選手権女子200メートル個人メドレーで、銀メダルを取った初挑戦の女性らしい。名前は大橋悠依さん、21歳、と画面に流れた。
  
思わず聞き入ってしまう。
 
そのインタビューのなかで、おカネには縁が薄そうね、といわれ続けてきたボクの小さな耳が、ある言葉に反応した。
 
 
「ハシッコ」。
 
 
「ハシッコだったから、緊張せず、ゆったりと泳げたのが良かったんだと思います」。
彼女はそう応えていた。
 
 
「ええっ、ハシッコ?!」
 
 
ボクの心の検索エンジンは「ハシッコ」という言葉を捉えていた。ハシッコ、つまり、1コースか8コースということだ。
 
 
準決勝では、8番目のタイムだったらしい。結果、決勝にかろうじて残り、8コースとなった。予選で速かった選手はど真ん中から振り分けられるというから、彼女のポジションは「はい、それまーでぇーよ」的な、そんなサヨナラな場所といってもおかしくない。
 
 
プールサイドからの水の跳ねっ返りがあって、物凄く不利なのだという。だから、8コースの選手が表彰台に上ることは至難のワザらしい。
 
 
でも、彼女はー。
壁から襲ってくる水の「反撃」をものともせず、それより、プレッシャーから解放され、のびのびと自分らしさを発揮できたのだという。
 
 
そう、つまり、 
ハシッコが人生を明るくしたのだ。
 
 
 
ボクは、子どもの頃からハシッコ、スミッコが好きだった。
 
町のよろず屋「絹川商店」のボンだったボクは、父に叱られると、2階の板の間のハシッコに50コほど積んであったダンボール箱の中や、庭の物置小屋のスミッコに作った「隠れ家」に身を潜めた。
 
 
部屋のスミの押し入れは一番のお気に入り。懐中電灯を点け、ゴロン。納屋に置いてあった木製のリンゴ箱を机にし、ライスチョコ、頭脳パン、ねじり菓子などを並べた。
 
母ちゃんの部屋から持ってきた卓上カガミが店からいただいてきた戦利品を映し出す。覗き込みながらパクパク、ムシャムシャ……。
 
 
そのうち座布団を丸めてウトウト……。ここからは自分がヒーローになれる夢と冒険仕立ての空想のお時間。ボクだけの世界をこじ開けてゆく。
 
 
大好きだった「忍者部隊月光」の秘密基地
をどこにどんな風につくるか、手裏剣づくりはどうするかなどなど、色々想いを巡らせ、『十五少年漂流記』や『宝島』を読んでは、トロピカルな南国の離れ小島への漂流を夢みた。
 
 
高校時代は学校まで、バスを乗り継いで1時間半。一番後ろの窓際に座わって、流れる景色を見るのが好きだった。景色のハテまで、行きたかったな…。
 
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▲東京から車で南下し続けて宮崎へ。

 

 

 
東京をサヨナラして南を目指し、辿り着いたのは、クルマで行ける陸のハテの宮崎だった。繁華街のハズレに4年暮らし、せっせとパチンコ屋に通い、とっとと元気になって、綾町を発見した。やがて、移住した。
 
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▲ココから綾。いつのまにか立派な看板でウエルカム!

 

 

 
綾町はハズレの町。この町を通過して、隣村に行こうという物好きはまず、いない。ここから先は「イバラの道」。というわけで、戦国時代の大昔でいえば、攻め込まれる心配がない、安全・安心、築城にはもってこいの場所。
 
ボク的には子ども時代の「押し入れ」の中のようで、じつにゆったり、ゴロンとなれる。

 

 

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▲下の写真は綾南川。綾北川と綾南川の間に街が広がる。

 
 
 
そもそも、人はハシッコが好きだ。
 
 
パチンコ屋に行くとすぐ分かる。1列に並んだ台のハシには、たいてい人が座っている。その隣には誰も座らない。だから、ハシッコの台が5回爆発しても(たくさんフィーバーして玉が出るということ)、隣は1回も出ないことはザラ。当たり前だ。ハシッコは人が座り続けている分、台の回復が早いのだ。
 
 
そしてパチンコ屋のトイレに行くと、5、6コは便器が並んでいるが、最初の御仁はたいていハシッコに向かう。両脇を気にしなくていいからね。マイペースが嬉しい。
 
 
他にも、大阪環状線、ジャズ喫茶、止めやすい駐車場などなど、ボクの勝手な目線でいけば、ハシッコが断然いいナ、と思えるところは結構ある。

 

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▲綾採れの販売拠点とその駐車場。やっぱり車はハシから…。

 

 

 
 
そして一。
ウチの店も、ハシッコで頑張ってます。
 
JR宮崎店は駅の北側のハシッコ。
 
イオンタウン姶良店は西館2階専門店街のハシッコ。
 
ドルフィンポート店は、桜島がキレイに見える、町のハシッコのシーサイド。

 

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▲ドルフィンポート店から見える桜島がキレイ。

 
 
ハシッコのお店には、人生を明るくするヒントが眠っているかもしれませんヨ。
 
 
 
◆エピローグ
 
「着込んできた?」。
「もちろん!」。
準備は万端。冷え性のボクは誇らしげに応えた。
 
いつも行く美容室はとにかく寒い。ボクの頭をブルーにしてくれる彼女は、妻の先輩だ。年齢や出身校じゃなく「ホットフラッシュ」の先輩なのだ。彼女は一。
「何言ってるのよ、冬は扇風機がないと寝れないわよ」。
ウゲェ、そうなんだ。
 
朝から妻は「来た、来た、来た、アツイ、アツイ、アツイ、アツイ…」と、あわてて保冷剤を抱き抱え、クーラー、ガンガンのカワいそうな事態だけど、ボクが寒い、なんて言おうもんなら「これ以上脱げないわよ。そんなに寒いんだったら、外、走って来たら…」と、機嫌を損ねてしまう。
 
この暑い夏も、ホテルでは毎日アンカに足を乗せ、タオルを首に巻き、もちろん長袖に靴下、タオルケットをぐるぐる巻いて…ミイラかいな…、の状態。
 
あぁぁー、冬に扇風機か、どうしよ?!
 

 

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

 



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