ドイツの木々に囲まれて・・・関西弁とB型家族 -368ページ目

UNIVERSITÄTとHOCHSCHULE(FACHHOCHSCHULE)

私はこの二つの学校の違いがあまりわかっていなかった。

いや今もあんまりわかってないかもしれない。

どちらも大学です。

 

とある私の日本人知人で、旦那さんがエンジニアの人が去年私にこう言いました。

 

「Universitätを出ていないと、Hochschule卒業していたら会社に入っても給料が全然違うわよ。」

 

そうなんだ。私は普通にそう思っていた。

ただ、彼女の意見には疑問もあったんだけどね。娘さんが大学に通ってるんだけど、「娘はドイツで一番偏差値が高い大学に通っているのよ」っていうから、ドイツの大学には偏差値とかないんだけどなって思っていたんですよね。ちなみにハイデルベルク大学ではなかった。

 

去年末あたりから、トムが、「俺、自分が選んだ道が本当に正しかったのか疑問に思うようになってきた。俺、こんなことがしたかったんじゃないのにってむちゃ思うねん。」と言うようになってきた。

 

それで彼は、興味が出てきたソフトウェアの勉強を独学で始めた。それがすごく面白いらしい。

機械工学の授業にもインフォマティックの授業が後期からあるのですが、簡単すぎて退屈だと言っていた。

ただ、やはり授業は講義を聴くだけで常に受け身。

 

トムはこの状態が嫌い。

 

「俺自分で何か作ったり、実践したいのに大学は全然なくて、先輩の話聞いてたらテオリー(理論)しかないっていうねん。

ママも知ってるやろ。俺モノ作るの好きやん!」

 

確かに!

 

それで、私の生徒にいろいろ聞いてみた。

 

幸いなことに私の生徒の9割近くは理数系。

工学系やプログラマーの人もいる。

 

彼らに聞いて分かったことは、私のFachHochschuleの考え方が間違っていたこと

 

皆に言われたのは、Universitätはテオリー(理論)を勉強する場所でプラクシス(実践)はしない。

だから、プラクシスをもっとしたかったらFachHochschuleに行くか、Ausbildungをしたほうがいい。

 

実際私の生徒何人もUniversitätではなくFachHochschuleを卒業している。

そして、とてもいいポジションで仕事をしているし、とても自分の仕事を気に入っていて誇りをもってしている。

中には大学で物理を勉強して物理学者になったけれど、現職はとある大手医療関係の施設でMRTとかのプログラミングをしている。しかもその仕事は彼しかできないらしいです。彼は大学で物理を取りながらプログラミングのコースを大学で別にとっていて、そっちのほうが物理より楽しくて、それが趣味になり、今はそれが仕事となっているんだって。仕事が楽しいって言っていた。そんな風に思えるのって素敵だなと思う。

 

私の日本人友人が私に言ったことは本当なのかもしれないけれど、トムの将来を考えたとき、この子にはUniversitätではなくてFachHochschuleのほうが向いているのかもと、最近思うようになりました。

 

この手の話、くまさんだとあまりわからないんです。

なぜなら彼は文系を卒業しているから。

 

この半年、紋々とした中で必死に大学の講義を受けて試験をしていたトム。

機械工学を勉強し始めてすぐに、”あれ?”と思い始めていたんだけど、とりあえず1年やってみたいと言っていたので本人の意思に任せましたが、前期を終えて、やっぱり違うかもと強く思うようになったそうです。

前にも書いたかもしれませんが、トムは機械工学が勉強したくて機械工学を専攻しているんじゃないんです。もともと航空工学が勉強したかった。けれどそれはFachhochshuleで学ぶが大学で機械工学を学んだあと、MAで航空工学を学ぶかの選択しかなかった。それで彼は大学を選んだんです。

 

先日トムとゆっくり電話で話すチャンスがあり、トムが私にこう言いました、

 

「俺、もともとパイロットになりたかったやん。でもコロナでパイロットの学校が長期休校になって入学ができなくなった。それでも飛行機関係の仕事がしたかったから、航空工学を考え出した。そしたら、大学では機械工学勉強せなあかんかった。俺、機械工学のこと対して調べてなかってん。ただ漠然と何とかなるやろうって思って入ったんよな。セオリーが大切なの分かるけど、俺が思ってたのと全然違ってたけど、それは俺がきちんと調べなかったからやと思うねん。俺今インフォマティックのことむっちゃ調べてるねん。やっぱりものすごく楽しいわ。」

 

って言ってた。

 

本当はインフォマティックではなく、別の学部に進みたいんだけど、その学部がある大学が少なく狭き門らしいです。

 

今は機械工学の授業と並行してインフォマティックの講義も取っています。

先日参加して、ものすごく楽しかったと教えてくれました。

 

トムが教えてくれましたが、去年、大学が始まってすぐの時にオリエンテーリングがあり、ほとんどの人がトムより年上で、中には24歳で、今までいろんな学部で勉強してきたけど合わなくて、今機械工学に来ているという人もいたそう。

 

ドイツって、日本と違っていろんな道がある。

 

まだまだ分からないことだらけだけど、何がしたいのかが分かって、それに向かって勉強できるようになればいいなと思います。

 

追記

ドイツの大手シーメンスの社長はFachhochshuleを卒業しています。