ある夜は、バイクで森を走っていると、とても綺麗な月に目が止まった。森の少し開けたところにバイクを停めて、音楽を聴いたり、風や木々のざわめきに耳を傾けた。
月明かりでできた影にふと気がつくと、驚きとこれが当たり前なんだ…と街の喧騒でかき消されてしまった事を取り戻せたような気持ちになる。
小さな気づきと、神秘的で優しい月の光。
僕は、遠く銀河の片隅から地球を思うような気持ちで、ただただ五感を開いて時を過ごし、時折胸によぎる事に思いを巡らせた。
ある夜は、野外ライブを観に行って、そこにいたミュージシャン達が素晴らしかった。つまらなかったらすぐ帰ろうと思ってたけど、結局最後までそこにいた。
途中停電で会場が真っ暗になると、客席も合わせてみんなで大合唱が始まった。マルガリータという素晴らしいシンガーにも出会えた。結局彼女とは翌日も会えずじまいで、心残りのまま出発の朝を迎えた。
英語の壁もあって、オーロヴィルの全容はつかむことはできなかった。オーロヴィリアンと呼ばれるこの村の住人とそうでない人の境目もわからないし、知ればしるほど、わからないことがでてきて、わからないままそこにいた…という感じ。
ときどき出会うホスピタリティ溢れる優しい人達は、角の丸い充実感を醸し出していたし、
目が合うと微笑んでくれるインド人のおばさんやおじさんからは余白のある暮らしを感じる。
割とドライな人達も、自分の事に集中して生きている感じで、それは他者を切り捨てたり、自分の興味以外を無視するスタイルとは違う、人生を自分事として生きている、どこか真っ当さを感じた。
オーロヴィル特有の文化的な側面がそんな人達の支えとなっている。
そして僕は再びチェンナイの街へ舞い戻ってきた。
料理教室へ参加すべく、鼻息を荒げての再訪となる。
結婚式に参加中…








