仕事の関係で二週間ほど出張してきました。

当然その間はホテルなり旅館なりに泊まらねばなりません。

多分特別の仕事でない限り、大半の方は一泊一万円以下の

ビジネスホテルを利用することになると思います。

 

私もそういうところを利用しました。

もう少し詳しくいうと二週間で三つのホテルを利用しました。

最初のホテルは自分で予約ができたので何がなくても大浴場付きを探し、

アパホテルを予約。

部屋は狭いし、テレビは不釣り合いに大きいし、

コンパクトなシングルではないセミダブルのベッドが、

ますます空間を圧迫しています。
でも大浴場付きというだけで、すべてチャラにできました。

 

三日目から一週間はホテルA、残りの五日はホテルB。

ホテルA、Bとも結婚式場もあり朝食バイキングもなかなか美味しかっただけに、

残念さが残ります。

 

 

 

何が残念かというと、AとBは事前に決まっており、大浴場が無かったからです。

体をキレイにできれば個室のトイレ洗面付きのユニットバスで、

いいじゃないかという方もいるでしょうが、

大きな浴槽に浸からないと開放感がなく、気持ちの垢が落とせません。


 

自宅の風呂は洗面台やトイレは別のフツーのユニットバスだろうに、

何が違うかと思われるでしょうが、

我が家の近くには幸い銭湯があり、

気が向けばすぐに手足を伸ばせる浴槽に入ることができるので、

大きな浴槽に対する希望が強いのです。

 

 

 

この手足や腰が伸ばせる、脱衣室、洗い場、浴槽が広く、

全体が暖まっていて安心して裸になれるといったところから、

ゆったりリラックスできます。

実際週に二、三回は入りに行きます。

 

入浴料は都内では520円、少し贅沢な気もしますが

お酒を飲みに行くことを思えば、健康的かつ安上がりです。

 

 

 

 

 

銭湯の常連さんを見ていると浴槽に入ってそれぞれ体操のような、

「入浴儀式」をしています。

ある人は両手の指を組んで背伸びをしたり、

ある人は縁に捕まって身体をのばしたり、

またある人はゆっくり腰を回したりと、

自宅の小さな浴槽ではできないようなことをしています。

 

単に身体を清潔にするということと、

大きな浴槽に浸かるということとは違いがあると思います。


 

ホテルに大浴場がなくても、近くに銭湯があれば問題はないのですが、

地方の街にはほとんど銭湯はありません。

 

ホテルのユニットバスで足を抱えてお湯に浸かりたくありません。

やむをえず最低限、身体を清潔に保つためシャワーのみ浴びることにしました。

幸い気温は低く汗はほぼかきませんので、

夜は寝酒が効いてきたころストンと寝て、

朝一番、熱めのシャワーを浴びて、お目覚めの儀式としました。

 

 

 

これだと浴槽は風呂というよりシャワー室になり

大きな浴槽に対する惨めさをあまり感じることがなくなります。

こんな調子で銭湯に行ける日を指折り数え、

出張の終わる日を待ち続けました。