初めて「青春18きっぷ」を購入しました。

以前から気になっていたのですが、

有効期間が意外と短く、なかなか手が出ませんでした。

 

これはご存じの通り季節限定で発売されるJRの割引切符で、

夏の切符は7月20日~9月10日まで。

普通列車限定(特急や新幹線は乗れません)ながら、

全国どこでも一日乗り放題。

5日分で12050円と、なかなかリーズナブル。

タイトルに「青春」と入っていますが、年齢制限は無しです。

当然私でも使えます。

 

 



 

例えば、鮎釣りに東京から西伊豆の狩野川へ行く際に使えば、

通常運賃は東海道線普通列車で、

品川―三島は往復で2310×2=4620円


 

3回行けば13860円となり、ちょっとお得。

1シーズン3回くらいは釣行するので、

2回分残してもまあいいかと思い、初めて買ってみました。

 

ところが、今年の狩野川とは相性が悪く、鮎があまり釣れません。

2回の釣行合わせてもやっと二桁。

これでは重い荷物を背負って出かける気にはなりません。


 

残りの3回分をどう使おうかと考えたとき、

気になりながら、いけなかったところに出かけてみることにしました。

利用する駅は同じ三島ですが、車ですぐそばの柿田川湧水群です。

 

 

展望台からだと木々の間から遠く眺める状態

 

 

車で釣行した時、何度か看板を目にしましたし、

下流の柿田川が狩野川に合流するところで釣りをしたこともありますが、

何か正体を見たことがないような気分でした。


 

この湧水群は、国道一号線のすぐそばにあり、富士山からの伏流水が

地上に湧き出すところで、湧水群というように、

広い範囲できれいな水が何か所も湧き出しています。

この流れが集まって柿田川となり、狩野川に注いでいます。



 

水辺の周囲は立ち入りが禁止されていて、二つある展望台から眺めるか、

遊歩道から眺めるしかありません。

 

清冽な湧き水の流れを見ると無性に手を浸してみたくなりますが、

 

 

花のもとにはねぢ寄り立ち寄り、・・・

泉には手足さし浸して、雪には降り立ちて跡つけなど、

よろずのもの、よそながら見ることなし。

 

 

などと吉田兼好が「徒然草」で教養のないものの行動の例を挙げています。

 

 

きっとそういうものが多いのでしょう、

この湧水群の周囲の土地は環境トラスト運動により土地が取得され、

保全の活動がされていると聞いたことがあります。

ですから水辺に立って鮎釣りができるのも、

狩野川との合流点付近の100m程度ではなかったかと思います。


 

湧水に手足を浸すことはできませんでしたが、

公園内でペットボトルに水を汲み、

清涼感あふれる水景を楽しみました。


 

帰りも同じ道ではつまらないので、

隣の沼津から御殿場線に乗り換えて、

初期東海道線のルートをたどることにしました。

 

現在の東海道線は箱根の山の南、海側ルートですが、

開業のころの箱根山の北回りで国府津まで行き、

そこから東海道線に戻って東京に戻るコースです。

 

この日の食事は三島でモーニング、湧水群の後、

沼津では早めの昼食をとり、

御殿場ではビールを飲みたくなり下車しました。

 

 

 

 

 

 

途中下車が自由にできるのが「青春18きっぷ」の魅力です。


 

ただし、「青春18きっぷ」は普通列車しか乗れませんので、

時間もかかり「青春」が遠い昔のものには疲れます。

私はもう使い切れそうにありません。

早めに金券ショップに持って行って換金した方がいいのかも。

 

「青春18きっぷ」は節約や、周遊型の旅行には向いていますが、

体力と相談の必要性を実感しました。