子供向け「猫狩り大会」。

何か穏やかではないタイトルの記事が目に付きました。

都会に住んでいる人間には、

虐待された猫が真っ先にイメージされます。

 

 

ニュージーランドのある地域での恒例の害獣駆除大会に、

新たに子供(14歳以下)を対象として

野良猫、野猫を狩る一部門が設けられた。

しかし、批判を受けて、その新設部門が中止された。

というニュースでした。

 

 

ニュージーランド イメージ

 

もう少し詳しい別の記事を見ると、

子供による「猫狩り部門」は中止とされても、

ポッサム、ネズミ、ウサギの対象動物はそのままで、

例年通り子供たちによる狩りが行われていたようでした。

 

少し脱線しますが隣のオーストラリアでは

ポッサムは保護されているようです。

 

 

ポッサム

 

 

記事を一読しただけではよくわからないことがいくつかあります。

 

・猫はそもそも害獣なのか、

・野良猫と飼い猫の区別はつくのか、

・狩りと聞くと普通は銃で獲物をしとめる印象があるが、

 子供が銃をもてるのか、撃てるのか。

・どんなところで狩りをするのか・・・

 

 

飼い猫も野生化する?

 

猫は害獣か:

ニュージーランドにはもともと、肉食の哺乳類がおらず、

固有の在来種は捕食されることに警戒心が低く、

多くの鳥や小型の哺乳類が猫の犠牲になっている

という報告があるといいます。

見た目は愛らしいが、天性の殺し屋という見方もできるそうです。

 

ネズミを捕るから「ネコ」で

鳥を捕るのは「トコ」だと聞いた覚えがあります。

飼われているネコでさえそうなら野生?の猫(トコ)は、

固有種、特に鳥類に甚大な被害を与えていることも理解できます。

 

 

飼いネコと区別は:

マイクロチップが埋め込まれた猫を殺した参加者は失格。

このルールの細かい定めがなかったようで、この辺が批判の中心の様です。


 

主催者は銃器免許と訓練を受けた大人に子供たちが同行し、

参加者が地元の土地所有者と協力して、

家庭用猫が出没する可能性のある地域を避けることを想定していた。

 

と記事ありましたので、もう少し詳細な「安全な狩猟のガイドライン」

を作るべきだったようです。

 

害獣駆除の目的から、通常、飼い猫がおらず野生の猫しかいないとこで狩りをする

べきだから、その辺の飼い猫を撃って賞金稼ぎをするのは違反だよ。

そのくらいが主催者のイメージだったのでしょう。

 

批判の多くは猫の駆除目的ならばもっと別な方法があるのではないか。

であって、子供によるその他の害獣狩りを批判しているのではなさそうです。

 

 

散弾銃


 

子供が銃を扱えるのか:

主催者が想定するように子供は訓練を受けた大人と同行し、

現地で射撃の手ほどきを受けるということなのか。

 

さすがに小学生同士で銃をもって狩りに行くのではなさそう。

少し安心しました。

少し詳しい記事には、

「ライフル」で狩りをするとも書いてありましたが、

クマやシカなどの大型獣を撃つようなものは必要と思われず、

子供が扱えて、小動物を撃つのですから、

多分「空気銃」だと思いますがどうなのでしょうか。

 

 

 

 

狩猟の伝統のある地域では、

親が子供に狩りの仕方をコーチするのは当たり前のことなのでしょう。

日本で子供を魚釣りに連れて行ったり、

キャンプに連れて行ったりと同じ感覚なのかもしれません。


 

知人によると、飛行機の中で提供されたコーヒーについていたコーヒーミルクを

うっかりポケットに入れてニュージーランドに入国しようとしたところ、

税関で取り上げられたとのこと。

おまけにこれによって国内に病気が発生したら責任取ります的な文書に

サインさせられたとか。

農産物や固有種を守ろうとする厳しさを感じます。

 

 

害獣駆除に熱心な国で、かつ狩猟の伝統がある地域の話と聞けば、

「猫狩り」という言葉を最初に聴いた時に感じたおぞましさは

いくらか軽くなりました。