唐突ですが、トイレの錠は意外と故障するのではないかということについて。
(メーカーの方、最後までご辛抱を)
壊れたり、故障しないまでも中途半端にロックを動かして、
そのままドアを閉めたときに衝撃でロックされることはあるようです。
私はこれまで2度トイレにとじ込められた人の救出(少し大げさか)
に立ち会ったことがあります。
ほかに二度ほど何かの拍子にカギのかかったトイレを
開けたことがあります。
別に知人の話として、海外旅行中ドアノブが故障して、
トイレに閉じ込められ、窓から脱出した話を聞いたことがあります。
まずあまり劇的でない何かの拍子にカギのかかったものの解錠から。
これはどちらも、内側がスライド式、外が握り玉のノブのタイプでした。
一つは我が家でのこと、通常の用が済んで、スライド錠を開けドアを閉めます。
この時スライドをきちんと元に戻せば問題はないのですが、
最小限のスライドで解錠して再びドアを閉めると、
ドアをロックしてしまうことがあるようです。
家を留守にして帰ってきたときなど、
こういう状態になっているとかなりビビります。
留守中誰かが侵入して、トイレに潜んでいるのではないかと考えるからです。
聞き耳を立てても中で物音ひとつしなければ、
カギが自然に掛かってしまったと判断して解錠に取り掛かります。
幸い我が家のケースと、もう一軒のケースとも2階建ての住宅の1階で、
トイレには窓がありました。
その窓も換気のため空いていたので、
脚立に乗り、外から長い棒を使い、
スライド錠を動かして開けることに成功しました。
これがマンションの高層階や、窓のないトイレでは解決できないところです。
閉じ込められた人の救出劇は2回。どちらもだいぶ前になります。
一度は叔母が閉じ込められました。冬の寒い日、
叔母は風邪をひき、叔父一人が我が家に遊びに来た時のことです。
叔父の住む家の隣の方から電話があり、
叔母がトイレから出られなくなっていること、
トイレの窓からSOSがあり、我が家に来ている叔父に
電話をするように依頼されたことが伝えられました。
叔父、私、父親が、工具類をもって叔父の家に向かいました。
トイレのカギはシリンダー錠でした。
ドアの隙間に薄い板を入れてもラッチが動かず、
結局ドアの一部に穴をあけ、のこぎりで、
ノブの周囲を切って錠全体を外しました。
もう一度は隣家のご主人が閉じ込められ、
トイレの窓から救助求むの声がかかりました。
トイレのドア外に立とうにも玄関ドアを開けねばならず、
玄関キーの秘密の隠し場所を教えてもらい、
トイレの外から開けてみようとチャレンジしました。
でも、叔父のところと同じで、やはりドアの破壊となりました。
これがあってから我が家では基本的にトイレのドアにカギはかけない、
家に一人でいるときにはドアは開けたまま用を足すことにしています。
玄関などは外見上のこともあるのでドア、錠などが劣化する前に
リフォームするのに、トイレのものはそのまま使い続け、
耐用年数を超えた結果、故障として現れるのかもしれません。
東京都庁の設計者、丹下健三さんのご自宅のトイレには
ドアがないと聞きました。
U字型になっている部屋の一番奥に便器があるので、
ドアがなくとも外から見られることがないということです。
設計の段階からこうしてあればとじ込められることはありませんが、
できてしまっているものについては、開け放しを励行するのと、
少しでも錠の調子が悪ければ、早めの交換が必要だと思いますが、どうでしょう。