親戚の結婚披露宴に出席した時のこと。料理の品書きに「カルタファタ包み」というのがありました。なんだカルタファタとは。期待して待っていると少し厚めの透明セロファンのようなものに、巾着袋状に包まれた料理が出てきました。

 

 口を縛っているシリコン製らしき結びひもを外すと、湯気と一緒に実においしそうな香りが広がります。

 給仕のお兄さんにカルタファタというのは、このセロファンみたいなものかと尋ねると、そうだという答え。なんでも耐熱のフィルムで、2500(・・・・)度まで耐えられるので、そのまま、オーブンに入れて加熱できることなどを説明してくれました。

 

 耐熱フィルムはわかりましたが、2500度はないでしょう、鉄だって確か1500度で溶けたはずなどと思いながら聞いていました。

 

 帰宅後調べてみると、250度にも耐えられるフィルムと紹介されていました。お兄さんは耐熱を強調するあまり、一桁間違えて伝えてくれたようです。

 

 その他あれこれ調べると、透明なことを生かして、包みを開ける前から料理の色合いを楽しめること。包みはしっかり口が閉められるので、香りが逃げず、食べる人が包みを明けたときに、一気に香りが広がるという演出ができる。事前に造り置きしておいて、人数に合わせてオーブンで過不足なく調理ができる。などなかなか優れもののようです。

 

 なるほど、要はアルミホイルの包み焼のちょっと気取ったバージョンという理解で間違いなさそうです。(たぶん)。これならだれにでも簡単にできそうだということで、さっそく

このカルタファタを買いに、東急ハンズに行ってみました。当然あるものと思っていましたが、意外なことに、売り場の担当の方もご存じありませんでした。

 この優れものを知らないのは、情報弱者の私だけだと思っていましたので、なあんだと一安心です。

 

それなら通販だということで探すと、いやぁ高い。ロールタイプのものと、一枚づつカットされたものがありましたが、カットタイプのものは100枚入りで一万円を超えています。つまり一枚100円以上です。

 

ロールタイプが少し割安とは言え長さを一枚30cmとして割ってみると、一枚80円越えです。きっちり計算通りに切り出せるかわかりませんが、それでも、6500円で手に入るのですから迷わずロールタイプにしました。

 

それでも普段使いで、一切れ200円の鮭の切り身のために使うのはちょっともったいない気がします。

 

やはりお客様用に、ちょっと珍しいものとしてお出しするしかないようです。そこで使ったのが、友人の自宅でのアルコールと一品持ち寄りパーティー。

ネットのレシピを参考にエビ、鯛の切り身、ハマグリ、豚角煮、いかめし、シメジ、ホウレンソウ、などを用意しました。

料理自体は包み焼なので特別難しいことはなく、彩りのためにホウレンソウをゆでたものを共通で一番下に敷き、タイの切り身はそのままでは、白っぽくておいしくなさそうなので、皮に焼き色を付けたくらい。

 

あとはきれいに見えるように丁寧に重ね、軽く塩を振りました。巾着型にカルタファタを閉め最後にシリコンストリングスを使用。ボツボツのついた紐を孔に通し、ギュッと引っ張ればきっちり口が閉じられ、なおかつ、オーブンの熱に耐え、繰り返し使えるという優れものです。

友人の家には、白ワインと包み10個を持って行き、皆さんに喜んでもらいました。