一年半かけてやっと入れ歯ができました。

長かったー。最初にP歯科医院でカウンセリングを受けてから約一年半がたちました。

ただ、時間はかかりましたが、この間痛い思いや、歯がなくてマスクをすることもありませんでした。歯周病や虫歯の治療を受けつつ、仮の入れ歯で過ごせたからでした。ここにたどり着くまでを書いておきますので、少しお付き合いください。

 

歯の質が悪いのか、歯磨きのやり方が悪かったのかはわかりませんが、子供のころから歯医者さんとは縁が切れず、還暦になったところで最初の入れ歯を作りました。

 普段通っていた若い歯医者さんには、「状態のよくない歯を何本か抜いてインプラントにしましょう」的なことを言われました。

インプラントは優れた方法だとは思いますが、骨に人工物を埋め込むというのが恐ろしさ感じるところでした。さらに骨に埋め込んだものの一部が体の外皮を突き抜けて露出しているというイメージがあり、いまいち乗り気にはなりませんでした。

もう一つは躊躇したのは、知り合いの何人かがインプラント手術を受けて、手術後の腫れや痛みで苦しんでいるのを見たのもマイナスイメージになっています。

 

 それならば、入れ歯にはマイナスイメージがないのかといえば、偏見かもしれませんが、年寄臭い、バネが表から見えて入れ歯だとすぐわかる、外れやすい、歯茎との間に物が入って痛い、そもそもきちんと合わず、強く噛めないなどです。

ほとんど漫画や、コマーシャルの影響だと思います。迷いましたがインプラントは後回しでとりあえず入れ歯にと考えました。

 

だめならインプラントにするという方針を決め、インプラントを勧める先生に相談しました。入れ歯もまあいいでしょうということになりましたが、問題は前歯3本を抜いた後すぐには入れ歯が作れないということでした。しばらくは「噺家ならぬ歯なし家ですねハハハ」と笑われました。これにはさすがにカチンときて、喧嘩こそしませんでしたが、2度とそこにはいっていません。

 

それから「入れ歯専門」のM医院をネットで探しあて、少し離れたところでしたが、メールで「歯なし家」状態は嫌なのですがと、先生に相談してみました。それはお困りでしょう何とかなりますよ。というお話をいただき、早速飛んで行きました。

お話の通り準備をしていただいてから、抜歯をしたので、「歯なし家」状態にはならずに済みました。保険治療の範囲でやっていただいたので、費用は2万円以下でした。ただ、あくまでも仮歯なので、入れ歯にならしながら、別の歯の治療を続け、悪いところを直したら、きちんとした入れ歯にしましょうと言われました。

 

私にとっては、仮歯であっても、せんべいも食べられなかった今までとは違い快適で、痛む歯もなかったので、そのまま一年近く過ごしてしまいました。

ただ、さすがに仮の歯、パンを食べたり、おにぎりをほおばったり、「ば」のような破裂音を強く発音したりすると外れやすくなってきまして、そこで再びM医院を訪ねると担当していただいた先生がいません。だいぶ遠い病院に移られたようでした。やむなくそこの別の先生に見ていただきましたが、どこか事務的で、続けて治療するのはあきらめました。

 

そんな時、たまたま仕事で打ち合わせに行った先で、ご近所で入れ歯専門のところがあると教えられ、予約を取って診察を受けました。

きちんとした入れ歯を作るには、まず現在の歯の状態をよくすること。という先生の方針で、徹底的にブラッシングをするということになりました。バネで固定する歯がしっかりしなければ、きちんとした入れ歯を作っても支える歯がすぐだめになりますよ、とのこと。

その晩から毎日30分以上はブラッシングに費やしましたが、先生からは「よくなりましたね」というような、おほめの言葉がいただけません。

 

ほぼ一週間に一度くらいのペースで通って、ブラッシングの指導を受け、2か月ほどで何とか入れ歯を作る相談ができるようになりましたが、抜いたほうが良い歯があり、抜いてすぐは正式の入れ歯が作成できないこと、仮の歯でも外部に作成させるので「歯無し家」状態が一週間以上はあることを告げられ、振出しに戻った気分でした。

 

ブラッシングの指導を丁寧にしていただいた先生でしたが、もう少し前に来るべきところでした。やむなくまたネットで再び検索し、P歯科医院を探しました。ここは保険適用無しの自由診療でした。それでも初回1万円也を払ってカウンセリングを受けました。いろいろ希望を伝え、歯の状態をチェックしてもらいました。悪いところの治療計画と入れ歯造りの見積もりを出していただきました。  

続く