カラオケ文化の日 | 女装男子かなこのブログ

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日本から生まれた世界の文化、カラオケ🎤😆🎵。

そんなカラオケの歴史について探ります。

カラオケ評論家の唯野奈津実さんが2019年に雑誌「東京人」にカラオケの記事を寄稿し、その記事が唯野さんのホームページで公開されているので、それを参考にします。

多少の私見は入りますけど。

日本でカラオケが生まれたのは1970年代です。

カラオケの誕生以前は「流し」と呼ばれる演奏者が近隣のスナック等を巡り、客の要望に応じてギター等を弾き、それに合わせて客が歌うというスタイルでした。

しかしながら生演奏の場合、そもそも「流し」がその場にいなければ客は歌うことができません。

そこで、流しの演奏をテープに録音してマイクを通じて歌えるようにしたのが、カラオケの始まりです。

「カラオケ」とは「から」と「オーケストラ」を組み合わせた造語と言われています。

カラオケはスナック等の盛り場に徐々に浸透していきます。

初期のカラオケは8トラックカセットが使われていました。

カセットには音声しか収録されないので、歌詞はテレビモニターを見るのではなく、歌詞カードを見て歌っていました。

曲は演歌が中心で、ロック、ポップス系の曲が少なかったです。

そのため、当時のカラオケは高齢者の趣味のように思われていました。

カラオケの普及と歩調を合わせるようにして創刊した雑誌「月刊カラオケファン」「歌の手帖」でも取り扱ってる曲はいまだに演歌が中心です。

それでも、カラオケは盛り場だけでなく家庭にも次第に普及します。

貸切バス🚌やジョイフルトレインと呼ばれるイベント列車用の鉄道車両にもカラオケは欠かせない装備となります。

1980年代になるとレーザーディスク(LD)を使用したLDカラオケが登場、歌詞をテレビ画面で見ながら歌えるようになりました。

また、8トラックでは1本のカセットに4曲しか収録できないのに対し、LDでは1枚のディスクに10曲以上を収録できるようになったので、メディア入れ替えの手間が軽減されました。

夜の盛り場でのお父さんの楽しみだったカラオケが爆発的に普及するようになったのが、カラオケボックスの登場です。

日本初のカラオケボックスは、1985年に岡山市で誕生しました。

コンテナボックスの中にカラオケ機材を置いたその施設は、飲食や歓談を主な目的としたスナック等とは異なり、単に歌を歌うことのみを目的として提供されました。

それにより、それまでスナック等に馴染みのなかった主婦や学生といった新しい層もカラオケを楽しめるようになったのです。

また、カラオケボックスはスナック等のようなオープンな施設とは違い、知人のみのプライベートな空間ということもあり、人々の歌うことへの心理的なハードルを押し下げる効果もありました。

こうして誰でも気軽に歌える場として誕生したカラオケボックスは瞬く間に全国に広がっていき、以後カラオケは単なる余興の一つではなく、主たる娯楽としてその地位を確立していくのです。

初期のカラオケボックスは海上コンテナが使われたのが多かったです。

その理由は、その頃に海上コンテナの国際規格の変更があり、海運会社が新規格のコンテナを導入、不要となった旧規格のコンテナの再利用策のひとつとして生み出されたものです。

現在は建物の中を使用するのが一般的だが、それでも「ボックス」と呼ばれるのは、初期のコンテナ型店舗が主流だった時代からその名が一般に定着したからです。

若年層の需要に対応すべく、ロック・ポップス系の曲を増やし、装置にもオートチェンジャーを導入するなどしました。

それでも、LDカラオケには限界がありました。

物理的な収録枚数の限界に加え、新曲がすぐに届けられなかったのです。

こうした状況下において、多数の流行曲をいち早く歌えることがカラオケにますます求められるようになりますが、LDカラオケではこれらの要望に対応するには限界が近づいていました。

1992年、まさにそんな時に、新しいカラオケシステムが登場しました。

それが、今なお続く「通信カラオケ」です。

初の通信カラオケとして登場したのは、タイトーの「X2000」(現在は製造中止)とエクシングの「JOYSOUND」です。

1994年には第一興商の「DAM」も運用を開始します。

カラオケ音源をデジタルデータのまま扱うことでディスクの枚数を意識する必要もなくなり、通信回線を利用することで全国のカラオケ店舗への速やかな楽曲配信が可能になりました。

この通信カラオケの登場により、LDカラオケの抱えていた問題点が一気に解決され、カラオケで歌うことのできる楽曲が飛躍的に増えていきます。

通信カラオケは「新曲がすぐに歌える」「B面曲やアルバム曲もたくさん入っている」として、若年層を中心に広く支持を集めるようになります。

それ以後、多くの企業が通信カラオケ業界に参入するようになり、数年のうちに10社以上が通信カラオケを発売するなど、カラオケは1990年代を代表する一大産業へと発展していったのです。

通信カラオケの登場で幅広い楽曲を多数歌えるようになったことで、カラオケは人々にとってますます身近な存在となりました。

またこの時期は、小室哲哉氏プロデュースの楽曲に代表されるような、高音に特徴のある歌い心地の良いヒット曲が次々と生まれます。

これらのヒット曲はカラオケでも支持され、 人々にカラオケで歌われることで楽曲もさらに支持されるといった好循環が生じました。

こうしてカラオケは国民的娯楽としての地位を固めたのです。

日本でインターネットが普及しだしたのは1995年にWindows95が発売されてからですが、通信カラオケはそれに先駆けてデジタル通信による情報配信インフラを確立していたのです。

通信カラオケはその後も改良が進み、当時の先端テクノロジーを導入して新たなユーザーを増やします。

2003年に第一興商がブロードバンド対応の通信カラオケ「BB cyber DAM」を発表します。

これにより高速かつ大容量の双方向通信が可能となり、ブロードバンドの特性を生かした新しいカラオケコンテンツが次々と登場するようになります。

その一つに、全国のユーザー同士でカラオケの順位を競い合える 「オンライン採点機能」があります。

採点機能自体はそれ以前も存在していたが、あくまでその場の歌唱者のみを対象としたものでした。

それに対してオンライン採点機能は、ブロードバンド通信を介することによって日本全国のユーザーの採点結果を母数としたランキング集計を可能としました。

このことによってカラオケ採点機能に「順位」という新しい基軸が加わり、ライバルよりも上の順位を目指したり、自分自身の記録更新を目指したりといった、新しい楽しみ方が生まれました。

また、自分自身の採点結果もデータベースに反映されるので、少しでも良い点数や順位を履歴に残すために何度も採点に挑戦するユーザーも見られるようになりました。

オンライン採点機能は、こうしたゲーム感覚でカラオケを楽しむユーザー層を開拓したのです。

他には、カラオケルーム内で自分自身の歌唱を撮影できるコンテンツが登場します。

撮影にはカラオケ機械に備え付きの専用カメラを用い、ユーザーはモニターに映る自分自身の姿を見ながら歌います。

撮影した動画はカラオケメーカーの運営する専用サイトを介して他のユーザーに公開することができます。

このコンテンツの提供により、歌唱動画を友人同士で見せ合って楽しむといった新しいコミュニケーションが生まれ、友人に見せるためのベストテイク動画を公開すべく、カラオケ店で何度も歌唱撮影を繰り返すユーザーも見られるようになりました。

さらには、他のユーザーが公開している歌唱動画に対して自分の歌唱を被せる「コラボ動画」機能も登場します。

たとえば、あるユーザーがデュエットソングの女性パートのみを歌唱撮影し、その動画を流しながら別のユーザーが男性パートを歌うといった「疑似デュエット」や、自分自身でまずはハモリパートのみを歌唱撮影しその動画を流しながら自分自身で今度は主線パートを歌うといった「1人コラボレーション」などが可能となり、カラオケの楽しみ方の幅もさらに広がっていきました。

楽しみ方が多様化したことで、カラオケボックスの来店層にもある変化が見られるようになります。

それは1人での来店、いわゆる「ひとりカラオケ」客の増加です。

1990年代においてはカラオケでできることと言えばほぼ歌うことのみだったので、個室空間で1人っきりで歌うというのはなかなか考えられないことでした。

それに対して2000年代以降のカラオケでは、前述のとおり採点や撮影などのコンテンツをメインに楽しむユーザーが多く見られるようになりました。

実はこれらを楽しむ時は、集中できるという意味において1人の方が好都合なのです。

カラオケもここに来て、昔ながらの「みんなでワイワイ楽しむ」だけでなく 「1人でじっくり楽しむ」利用形態も市民権を得るようになったのです。

現代のカラオケにおいては、カラオケボックス等といった店舗の枠を超えて、ユーザーが広く歌声を披露できる場や機会が増えています。

たとえば、日本全国で大小さまざまなカラオケ大会が日々開催されています。

町内会のお祭りの余興やショッピングモールの定期イベントのような参加しやすいものから、地方の予選大会を勝ち抜いた日本中の歌自慢が集う全国大会クラスのものまで、さまざまなユーザーが自慢の歌声を披露しています。

今年4月からは「NHKのど自慢」でも伴奏をバンドの生演奏に代えて、カラオケを導入しました。

出場者のほとんどがカラオケに慣れ親しんでいるのに加え、音楽ジャンルが多様化してバンドの生演奏では対応しきれなくなったことや、バンドの奏者の高齢化と人手不足が主な理由です。

カラオケの導入によって「歌いやすくなる」「むしろ遅すぎた」と歓迎する声が上がっていました。

一方で生伴奏をやめたことにネット上には「民放のカラオケ番組と変わらなくなった」「生演奏だったからこそ、歌う人のテンポに合わせることができたのに、これでは老人が出場しにくい」「経費節減なら別のところでするべきだ」などの批判が出ていました。

「高齢の出場者だとズレが明らかで生演奏がいかにありがたく、貴重だったか痛感させられた」という人もいるが、これはむしろ逆で、生演奏だからずれてしまうのです。

NHKでは「歌い慣れているカラオケを使用する」というのが理由だから、確かに一般の人が対象の番組としては当たり前だと言っていいでしょう。

カラオケは日本から生まれた世界に誇る文化ですが、年齢も国籍も問わず、誰しも自由に楽しめるものです。