フジテレビの旅バラエティー番組「もしもツアーズ」(土曜午後6時30分)が、今秋に終了することになりました。
番組開始から20年、土曜夜のお茶の間に広く愛されてきた老舗番組が、その歴史に幕を下ろします。
番組は2002年10月にスタート。
「週末のお得な楽しみ方をお届けする」をコンセプトに、東京から日帰りでも楽しめる旅行スポットを紹介してきました。
お笑いコンビのキャイ~ンらレギュラー出演者が、ゲストたちと旅行を楽しみながらトークを繰り広げるほのぼのとした空気感が好評で、同番組をきっかけに人気となる料理店やご当地商品も多く誕生しました。
旅番組は、限られた出演者が散策を通じて土地の魅力を伝える内容が主だったが、「もしも…」はお笑い芸人を中心にした出演者たちのやりとりも人気の要因になりました。
放送関係者は「現在各局で制作される“旅バラエティー”というジャンルを確立した」と評価しています。
直近7月9日放送回では平均世帯視聴率が4.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、昨今は5%前後の視聴率を推移していました。
今回の終了の背景について同局関係者は「最近は新型コロナウイルス感染拡大の影響で思うような番組作りができないことが多かった。放送から20年がたち、番組として一定の役割を全うした」と説明しました。
今後の同枠について「今が旬の芸人を中心に、よりバラエティー色を強くした新たな旅番組を企画している。ロケを通じて土地の魅力を伝えるコンセプトは変わらない」としています。
「もしもツアーズ」は全国ネットだが関西では放送されていません。
この時間、関西テレビでは「フットマップ」(関西ローカル)が放送されています。
稀に放送枠の穴埋めで放送される程度で、時間は一定しません。
2時間スペシャルは関西テレビでも放送されるが、実際は2時間30分で最初の30分はカットされます。
とはいえ、ここ数年の間にネット局が少なくなっています。
もともとフジテレビ系土曜午後6時30分枠は、1975年の「タイムボカン」からアニメ枠となり、1985年の「炎のアルペンローゼ」までタツノコプロのアニメが放送されていました。
1984年の「よろしくメカドック」からローカルセールスとなったが、関西テレビではその後も同時ネットを続けました。
ただ、ローカルセールスの影響で「炎のアルペンローゼ」は1985年の秋田テレビのアニメカレンダーに掲載されたのに同局では放送されず、岡山県・香川県では系列局の岡山放送ではなく山陽放送(TBS系)で1986年7~8月に集中放送されていました。
その後、「ゲゲゲの鬼太郎」を経て、1988年の「おそ松くん」から「平成天才バカボン」「幽☆遊☆白書」「みどりのマキバオー」などスタジオぴえろのアニメ枠となっていました。
「天才バカボン」シリーズは「天才バカボン」(読売テレビ)「元祖天才バカボン」(日テレ)は東京ムービー(現在のトムス・エンタテインメント)の制作だったが、「平成天才バカボン」からはスタジオぴえろ制作となりました。
しかし1998年4月、「烈火の炎」の枠移動とともにこの時間は関東ローカル枠となりました。
以後、フジテレビでこの枠で放送された番組は関西地区では遅れネット、そして関西テレビもこの時間はローカル番組を放送することになりました。
そして、「もしもツアーズ」は関西ではレギュラー放送すらされなくなってしまいました。
もっとも、「もしもツアーズ」では旅の行き先がほぼ関東地方に限られているので、関西地区で放送するメリットはほとんどないかもしれませんね。