大会が行われること自体が有意義なうえ、
観客を入れての開催をめざすことになり、丸1年、待たされたファンにとってはこの上ない朗報と言えます。
昨年は、春夏の甲子園をはじめ、全国や地区の大会が軒並み中止となりました。
新チームになっても影響は及び、最初の全国大会である神宮大会も開かれませんでした。
宙に浮いていた「神宮枠」の行方は21世紀枠を3校から4校に増やしました。
そして、具体的な運営方法だが、大会前から新型コロナウイルス対策のため、選考会(1月29日)も組み合わせ抽選もオンライン開催でした。
さらに、大会前の甲子園練習も行わず、開会式も簡素化されます。
最も気になる「甲子園で生観戦ができるかどうか」については、観客を入れての開催を目指します。
混在を避けるため、チケットは前売りのみ、入場料も大幅に値上げされ、内野席は一律1400円の値上げで、プロ野球並みとはまでは言わないが、最高額のネット裏は3900円。
ファンにとって朗報に違いないが、これでは野球少年の小遣いで賄えるはずもありません。
アルプス席は今大会は学校関係者のみが入場できます。
ただし、吹奏楽は感染につながりやすいとされ、ブラスバンドの応援は禁止となります。
過去にブラスバンドの応援が禁止されたケースとしては阪神大地震の直後の67回(1995年)と東日本大地震の直後の83回(2011年)があります。
今後の新型コロナウイルスの推移次第で、専門家の意見を仰ぐことになるだろうが、学校関係者は、準備すべきかどうか、直前までやきもきさせられるでしょう。
昨年、夏の甲子園を中止にした際、当初は「中止は当然。なぜ野球だけが特別扱い?」という逆風にさらされたが、8月になり新型コロナウイルスが小康状態になると「やれたのではないか」と世間の風向きが変わりました。
感染リスクの高い冬の各種高校スポーツが、全国規模の大会をやれたのだから対策を十分とれば臆することはないでしょう。
年末年始、高校スポーツは一様に盛り上がりました。
バスケット、バレーボールのインドア(屋内)競技は、不幸にして棄権する(させられる)チームが出たが、駅伝、サッカー、ラグビーはコロナに負けることなく予定試合を完遂できました。
高校サッカーは出場校の部員や選手の家族の観戦に限り観戦が認められたが準決勝から非公開、高校駅伝はスタートとフィニッシュが非公開、高校ラグビー、春高バレー、高校総体のスキー、スケートは全試合が非公開でした。(出場校の部員や選手の家族の観戦も認めない )
これらの競技と比べれば、野球ははるかに密集を避けやすいです。
甲子園の阪神戦でも2万人を超えるファンを入れた実績があります。
人の命、健康に勝るものはないが、やはり感動は選手たちと同じ空間で共有したいもの。
センバツが新型コロナウイルスを吹き飛ばす希望の光となってほしいです。