挿●の後、彼女が見せた涙とは…

 挿●を終えた彼女は、ベッドから離れソファーに腰掛けました。どことなくわたしときょりをお
こうとするような感じです。

 そして、半泣きしながら私にこう言いました。

 「ごめんなさい。罪悪感が出ちゃって…」

 そうでした。彼女は結婚してからは旦那さん一筋で、ほかの男性と関係を持ったことはただの一度もありませんでした。そんな彼女が、気持ちの揺るぎを持ちながらも、勇気を出して私の緊縛を受けることにしたのです。そして、その満足の絶頂を味わった後、ふと気持ちが戻ってしまったのです。それこそ、眠っている間に、波乱万丈のわくわくした素晴らしい夢を見て、その後目が覚めてしまった時のように。

 そういう感情が沸き上がってしまったら、私はこれ以上どうするわけにもいきません。

 「そういう気持ちが出てしまったのですね。悪かったね。もうしないから大丈夫ですよ」

 私は、彼女にそのように声を掛けました。