中盤戦に入ったツアー・オブ・ジャパン。

第4ステージは岐阜県美濃市でのレースでした。

 

この日は逃げやスプリントを狙ったKINAN Cycling Team。

その見立て通りのレースで、存在感をアピールしました。

 

チームの戦いぶりをレポートします。

レポートは、5月23日付のメディアリリースからの引用となります。

 

終盤まで逃げ続けた新城雄大。逃げ切りにかけて最後まで攻めた

 

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新城雄大がチームの士気を上げるロングエスケープ

雨中のTOJ4ステージを終えて山岳での本格勝負へ

23 May 2018

 

●ツアー・オブ・ジャパン(Tour of Japan、UCIアジアツアー2.1)

第4ステージ 美濃 139.4km

 

●KINAN Cycling Team出場選手

マルコス・ガルシア

山本大喜

サルバドール・グアルディオラ

トマ・ルバ

中島康晴

新城雄大

 

KINAN Cycling Teamが出場中のツアー・オブ・ジャパンは第4ステージ。

岐阜県美濃市を舞台に139.4kmのレースが5月23日に行われ、序盤で形成された逃げグループに新城雄大がジョイン。

残り約10kmを切るまで先頭を走り続ける好走を見せ、勝負どころが控える今後のステージにつないでみせた。

総合成績では大きな変動はなく、個人ではマルコス・ガルシアがチーム最上位となる10位としている。

 

ホームステージとして臨んだ前日の第3ステージは、優勝こそならなかったものの、マルコスのほか、トマ・ルバ、サルバドール・グアルディオラが上位でフィニッシュ。

総合順位のジャンプアップに成功した。

また、観戦に訪れたファンの熱烈な応援にこたえるべく、改めて今大会での上位進出を約束することとなった。

 

続く第4ステージから、大会は中盤戦へ。

美濃市の名所「うだつの上がる町並み」からパレードスタートしたのち、1周21.3kmのサーキットを6周。

計139.4kmは、今大会の最長ステージ。ロングストレートや直角コーナーなど、多彩なレイアウトが特徴で、レース全体を通しておおむね平坦。

これまではスプリントで勝負が決することが多かったが、今年は朝からの雨もあり、あらゆるレース展開が想定された。

KINAN Cycling Teamとしては、逃げやスプリントなどからチャンスをうかがいながら、先々に待つ戦いにも視野を広げることを意識づけた。

 

逃げを狙って集団前方で攻める山本大喜

 

その狙い通り、新城が魅せた。

アクチュアルスタートからしばらくは出入りが激しく、KINAN勢では新城や山本大喜が積極的に反応するが、そう簡単には逃げは決まらない。

サーキットに入って1周回目に、山岳賞を争う選手たちが飛び出すと、これに新城ら数人が続く。

この動きによって6人の逃げが決まる。

やがて5人と人数を減らすが、その後は快調にレースを先行した。

 

コーナーを通過する新城雄大

 

集団が新城らの逃げを容認してからは、タイム差があっという間に拡大。

最大で約5分となる。

その間、2周回目にこの日1回目の山岳賞がやってくるが、ポイント争いはジャージを狙う選手たちに任せ、新城は淡々とレースを進める。

一方、他の5選手はメイン集団に待機。

それぞれ安全なポジションを押さえながら、距離を進めていった。

 

メイン集団内を走行する選手たち

 

登坂区間をゆく逃げグループ。新城雄大が前方に位置する

 

残り3周回になると、メイン集団がペースアップ。

タイミングを同じくして、逃げグループでも上り区間で新城ら2選手が抜け出し、そのまま先を急ぐ。

この周回に設けられた2回目の山岳ポイントでは、新城が2位通過。

3ポイントを獲得している。

 

懸命に逃げ続けた新城雄大。前日の落車を乗り越えてチームと自身のアピールに努めた

 

新城らは協調を続け、態勢を維持したまま最終周回まで粘り続ける。

すぐ後ろに集団が迫る状況となっても逃げの姿勢は崩さない。

やがて集団から飛び出した1人が新城らに合流したが、フィニッシュまで残り10kmを切ったところで3人そろって吸収。

新城のロングエスケープを終わりを迎えた。

 

そこからはスプリント勝負に向けた動きへと移る。

KINAN勢は上りを好位置で通過し、その後のテクニカルなダウンヒルも問題なくクリア。

一時はマルコスが先行した場面もあったが、逃げるところまでは至らず。

最終局面に向けては中島がポジションを上げて、10番手付近に位置しながら残り1km地点を過ぎた。

 

そして迎えたスプリントは、有力スプリンターがひしめき合う大混戦。

上位進出をうかがった中島だったが、あと一歩前方へ届かないままフィニッシュラインを通過した。

 

ステージ上位とはならなかったものの、チームは5選手が危なげなくメイン集団でのフィニッシュ。

見せ場を作った新城もきっちりとステージを終えている。

スタート前から雨が降り始め、レースの頃には路面がウェットな状態となったが、誰一人トラブルなく走り切り、次のステージへと駒を進めた。

総合成績でも大きな変動はなく、マルコスが個人総合10位、トマが11位、サルバドールが13位をキープ。

チーム総合でも3位につけている。

 

フィニッシュするトマ・ルバ。総合でも好位置につける

 

メイン集団でフィニッシュした山本大喜

 

24日の第5ステージは、長野県飯田市で行われる。

南信州ステージとしても知られるレースは、飯田駅前から7.3kmのパレード走行を経て、1周12.2kmのサーキットコースへと入り10周回。

勾配10%を超える急坂の先には、標高561mの山岳ポイントが控えるほか、テクニカルなダウンヒル、そして名物の鋭いヘアピン「TOJコーナー」が登場。

フィナーレは周回から離脱し、1.6km先のフィニッシュラインを目指す。

特に、最後の1kmは直線で、例年この区間で劇的な幕切れとなる。

 

例年、総合争いが動き出すステージでもあり、KINAN Cycling Teamにとっても取りこぼしは避けたい1日。

レース展開に合わせながら、総合ジャンプアップにつながるチャンスを見極めていくことになる。

逃げによって強い意志を見せた第4ステージから、チームは勢いを増していく。

 

 

ツアー・オブ・ジャパン 4ステージ結果(139.4km

1 ミッヘル・ライム(エストニア、イスラエル サイクリングアカデミー) 3時間23分59秒

2 レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO) +0秒

3 マルティン・ラース(エストニアス、チーム イルミネート)

4 大久保陣(チーム ブリヂストンサイクリング)

5 窪木一茂(チーム ブリヂストンサイクリング) 

6 マルコ・カノラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ)

17 中島康晴(KINAN Cycling Team) 

22 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 

24 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team)

32 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 

49 山本大喜(KINAN Cycling Team) 

83 新城雄大(KINAN Cycling Team) +4分1秒

 

個人総合時間

1 グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ) 9時間28分23秒

2 マルコ・カノラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +5秒

3 ミッヘル・ライム(エストニア、イスラエルサイクリングアカデミー) +8秒

4 イアン・ビビー(イギリス、JLT・コンドール) +9秒

5 サム・クローム(オーストラリア、ベネロング・スイスウェルネスサイクリングチーム) +17秒

6 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) 

10 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +26秒

11 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +28秒

13 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +29秒

42 中島康晴(KINAN Cycling Team) +3分2秒

49 山本大喜(KINAN Cycling Team) +5分37秒

70 新城雄大(KINAN Cycling Team) +13分2秒

 

ポイント賞

1 グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ) 58pts

10 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 16pts

19 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +10pts

27 新城雄大(KINAN Cycling Team) 6pts

31 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 4pts

 

山岳賞

1 草場啓吾(日本ナショナルチーム) 15pts

6 新城雄大(KINAN Cycling Team) 3pts

 

チーム総合

1 チームUKYO 28時間26分22秒

3 KINAN Cycling Team +5秒

 

 

●選手コメント

 

・新城雄大

「スタート前から自分か(山本)大喜のどちらかが確実に逃げに入る意識でレースに臨んだ。今大会、ここまでよいところを見せられずにいたので、逃げからアピールできればと思って序盤から攻めた。

 

逃げが決まったのは、山岳賞を争っている3選手が飛び出したタイミング。それに反応して、後からも数人が続いてそのまま逃げグループとなった。自分と阿曽圭佑選手(愛三工業レーシング)は最後まで逃げ切るつもりで走っていて、意思を統一させながら走り続けたが結果的に集団に捕まってしまった。

 

前日の落車で体が固まっている感覚があったので、それをほぐす意味でもハードに攻める必要があると思っていた。その甲斐あって体がほぐれて、逃げに乗ったことにもつながった。

 

今日逃げることができたことも含めて、走りの感触は悪くない。明日からの山岳ステージは、総合を狙う選手たちのために上りでのポジション取りなどに力を注ぎたい。また、中島さんや大喜とも連携してチームの上位進出に貢献したい」

 

逃げで魅せた新城雄大を加藤康則ゼネラルマネージャーが笑顔で迎える

 

 

【Gallery】

 

山本大喜は雨対策にバンダナを巻く

 

思い通りの形になり、いざヘルメットを装着

 

スタート前のケアを受ける中島康晴

 

登坂区間を走るトマ・ルバ

 

コーナーを攻める中島康晴

 

レースを終えた選手たちが引き上げる

 

レースを終えた直後のマルコス・ガルシアの表情

 

ファンの声援に応えるサルバドール・グアルディオラと山本大喜

 

無難にステージを終えたサルバドール・グアルディオラ

 

ホテル出発前のトマ・ルバの表情、集中した様子

 

選手のケアを行う森川健一郎マッサー

 

バイクの確認を終えたマルコス・ガルシアと南野求メカニックががっちり握手

 

レースを控えたサルバドール・グアルディオラの表情。カメラに気づき笑顔

 

 

Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU

 

メディアリリースのダウンロード

20180523Tour of Japan_st4_.pdf