内視鏡手術の名人と言われる土橋(つちはし)重隆医博が、最近『ガンをつくる心、治す心』(主婦と生活社刊)という著書を出しました。
土橋さんによると、病気は心の病いのようです。
これは、ぜひわれわれが知らねばならないことです。
*転載*
栄養失調?!
5大栄養素は糖質(炭水化物)、脂質、蛋白質、ビタミン、無機質(ミネラル)だが、飽食の時代に不足している栄養素などあるのだろうか。
「昔は糖尿病はお相撲さんや一部のお金持ちがかかる病気で、普通の人はかからなかった。
だから生活が豊かになったせいで糖尿病が多くなったと思われがちですが、違うんです。
また、長い間の生活習慣が原因だとする考えが一般的ですが、それも違う。
もしも生活習慣が原因とすれば、小児成人病などという奇妙な病名の子供がこれほど増えるわけがない。
原因はミネラル不足です。
私のクリニックでは、ガンや糖尿病の患者さんがミネラルを摂取することで簡単に治っています」
“治療していればいい”という医師のもとで、生活習慣病と闘っている諸兄姉には朗報だ。
ミネラル(微量元素)不足なら、野菜類をバリバリ食べればいいことになる。
人も動物も、地中の微量元素を取り込んだ植物を食べることによって生命を維持している。
だが、現代ではその植物=野菜が頼りにならないらしい。
「われわれの生活が豊かになるのと並行して、生産性を上げるために農業が進化してきました。
実はそこに落とし穴があったのです。
有機農業から無機農業に進化したことで、何が起こったかというと、野菜のミネラルが1/10に減ってしまっていた。
ICPmsという新しい技術で測り直して初めてわかったのです。
このことに対して医学界も、科学者も反応しない。
なぜか、ミネラル=微量元素に関する基礎素養がない。
知識がないからです」
微量元素が生命現象に関係なければどうということはないが、大いに関係があるから問題だ、と。
「微量元素は遺伝子の機能発現になくてはならないものです。
遺伝子はたんぱくの情報であり、たんぱくのほとんどは酵素です。
微量元素がなければ簡単に劣化してしまう。
酵素が劣化するから代謝ができない。
それで病気が増えている」
ところが、微量元素の問題を明確に捉えていない医学は、タバコを肺ガンの原因にした。
タバコを吸っても肺ガンにならない人はいくらでもいるし、吸わない人でも肺ガンになる……。
「今度は副流煙を問題にしてきた。
真犯人が出せないから、それに近い犯人をどんどん挙げてくる。
最近問題になったアスベスト。
あれもアスベストは中皮腫の原因の2番目なんです。
真犯人は微量元素の栄養失調。
というのは中皮腫はできたとしてもすぐに消える代物なんです。
生命体にはガン細胞ができてもすぐにそれを殺すシステムがある。
微量元素不足で、遺伝子が設計したたんぱく(酵素)が壊れているから、結果的にガン細胞が残り中皮腫が出るんです」