アメリカから離れ始めたインドでCOVID-19で病死者が増えているとの報道
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ユーラシア大陸の周辺部を制圧、内陸部を締め上げるという戦略はイギリスやアメリカの長期戦略である。
その最終目標はロシア/ソ連の制圧だった。
1991年12月にソ連が消滅、アメリカは「唯一の超大国」になったと信じたネオコンは国防次官だったポール・ウォルフォウィッツを中心にして国防総省のDPG草案という形で世界制覇プランが作成された。
いわゆる「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」だ。
大統領がボリス・エリツィンだった1990年代のロシアは西側の巨大金融資本に支配され、アメリカの世界支配は目の前に迫ったように思えた。
その思惑はウラジミル・プーチンの登場によって崩れ去る。
アメリカの一部支配層は軌道修正を図ろうとしたようだが、ネオコンはロシアを再び屈服させようとして失敗、ロシアと中国を結びつけてしまった。
ユーラシア大陸の締め上げを強めたいアメリカは2018年5月、「太平洋軍」という名称を「インド・太平洋軍」へ変更、日本を太平洋側の拠点、インドを太平洋側の拠点にし、インドネシアが領海域をつなぐ計画を立てた。
日本とオーストラリアは相互アクセス協定(RAA)を結ぶ。
しかし、アメリカの東アジアから東南アジアにかけての影響力は弱まり、イギリス、カナダ、フランス、ドイツといったNATO加盟国が軍隊を演習などのために派遣した。
イェンス・ストルテンベルグNATO事務総長は2020年6月に「NATO2030」なるプロジェクトを始めると宣言、NATOの活動範囲を太平洋へ広げてオーストラリア、ニュージーランド、韓国、そして日本をメンバーにするとしている。
今年3月12日にはアメリカ、日本、インド、オーストラリアの4カ国の首脳がオンライン会議を開いたが、この4カ国は「クワッド」と呼ばれ、アジア版のNATOを創設しようとしていると見られている。
アメリカの戦略にとってインドは重要な位置を占めているのだが、そのインドはイランやパキスタンなどに接近、アメリカからの圧力をはねのけてロシアから防空システム「S-400」を購入している。
インドのアメリカ離れが目を引くようになってきた4月、そのインドでCOVID-19による死者が増えていると報道されているが、そうした中、ロシア製のCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)ワクチン「スプートニクV」の供給を受け始めた。
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